カードローンのルール

質屋でお金を借りるのと、消費者金融でキャッシングするのはどう違うのか

質屋でお金を借りるのと、消費者金融でキャッシングするのはどう違うのか―。これは、

  • 期間…消費者金融は特に制限なし。質屋は「最大3ヶ月」
  • 金額…消費者金融は「最大50万円」程度。質屋はせいぜい「10万円」
  • 審査…消費者金融は「個人」を審査。質屋は「物品」だけを審査(鑑定)
  • 金利…消費者金融が断然安い。質屋は高い

…ということです。以下、詳しく説明します。

目次

1.期間…質屋は3ヶ月、消費者金融は制限なし

まず「借りていられる期間」ですが、質屋は「最大3ヶ月」、消費者金融は「特に制限なし」となっています。それぞれの理由を説明すると、

  • 質屋…質屋営業法で「流質期限」が決まっている
  • 消費者金融…一応「4年で返済」などと設定されるが、更新されることが多い

…ということです。「流質期限」は「りゅうしちきげん」と読みます。

1-1.「流質期限」の仕組み

流質期限の仕組みは、下の通りです。

  • 質屋は、借りるときに品物を預ける
  • 預けた状態で、金利を払い続ける
  • 流質期限の前に返済できれば、品物が戻ってくる
  • 流質期限でも完済できなければ、そのまま品物が「質屋のもの」になる
  • そうなったら、もう金利も元本も払わなくていい
  • 代わりに、品物は質屋のものになる

1-2.江戸時代から、すでに「3ヶ月」という期限だった

『金貸しの歴史』という本によると、この「流質期限は3ヶ月」というのは、江戸時代からすでに平均的な期限だったとのこと。

というと「偶然の一致」と思うかも知れませんが、キャッシングの上限金利の「実質年率20%」というのも、この時代から政府(幕府)が「そのくらいにしろ」と言っていたり、ハンムラビ法典(紀元前3000年)でも銀の貸付の上限金利は年率二割となっていたり、結構「偶然の一致」は多いんですね。

(金利については偶然の一致ですが、流質期限については多分偶然ではないでしょう。人間の心情的に「3ヶ月守れなかった約束は、今後も守られることはない」と考えるのが、今も昔も同じだったのではないか…と思われます)

2.金額…質屋は少額、消費者金融は高額

2-1.質屋で借りられるのは、数千円~10万円程度

続いて金額ですが、

  • 質屋…数千円~10万円程度
  • 消費者金融…10万円~50万円程度

…と、断然消費者金融の方が大きくなっています。理由は、

  • 質屋は「物の価値の分」しか貸せないので、自然と少額になる
  • 質屋は「高金利」なので、あまりたくさん借りられない(破産する)
  • そもそも、現代で質屋で借りる時点で、かなり切羽詰まっている
  • 切羽詰まっているので、少額でも必要…ということが多い

ということです。金利については後で詳しく書きます。

2-2.質屋では、どのくらいの金額で鑑定してもらえるのか?

「物の価値」については、たとえば「50万円で買ったブランド品」だったら、大体8万円程度になります。ブランド品の種類にもよって、時計だとそんなに値下がりしませんが、服などの場合、悲惨なくらい値下がりします(サイズの問題があるので当然ですが)。

また、ブランド物は「流行」の影響も大きいので、それによっても値段が大きく下がる…ということが多いです。これらの理由から、質屋で借り入れできる金額は、どうしても少額になります。

3.審査…質屋は「物品」を鑑定、消費者金融は「個人」を審査

これは多くの人が大体知っているでしょう。質屋で審査(鑑定)するのは「アイテム」だけなので、「持ち込んだ人がどんな人か」は、それほど関係ありません。

一方、消費者金融は完全に「個人の信用」だけに賭けるので「その人はどんな人か」をかなり詳細に審査します。最近はモビットの「WEB完結申込」などのネットの申し込みだけで、審査から融資まで完了というシステムが整備されていて、「あまり細かく審査する」ということはなくなりました。

しかし、本来の消費者金融は「しつこいくらい」ジロジロとその人を吟味するものだったんですね。借入超過・多重債務などの問題で、あらためてこういう「人間くさい審査」が見直されるようになっています。

3-1.実は、質屋でも「個人の信用」を審査する

上のように書いたものの、実は質屋でもある程度「その人個人の信用」を審査します。つまり、「物品の価値」が低かった時でも「この人だったら、期限までにお金を工面して、何とか返してくれるだろう」と思ったら、「アイテムの価値」よりも、多めに融資することがある…ということです。

3-2.『ナニワ金融道』の教頭先生のエピソード

たとえば『ナニワ金融道』では「教頭先生が、先物取引で失敗して破産する」という有名なエピソードがあります。その一部で、教頭先生が質屋に腕時計を持っていき、お金を借りようとする場面があります。

で、その腕時計はかなり価値の低いもので、教頭先生が必要とする金額は、本来融資できませんでした。しかし、「公務員で、しかも教頭先生」ということで、質屋が信用して、こう言うんですね。

「わかりました。2万円お渡しします。しかし、あくまでこれは教頭先生の信用に対してお貸しするんでっせ」

…という内容です(細かい言い回しは多少違いますが、大体こういうセリフです)。

このエピソードを見ても「質屋でも、質草だけでなく借り手個人の信用度を見ることがある」と言えるでしょう。(例外的なケースではありますが)

4.質屋は高金利、消費者金融は低金利

4-1.質屋の上限金利は「109.8%」

意外でしょうが、実は消費者金融と質屋を比較すると、断然質屋の方が高金利なのです。それぞれの上限金利(法定金利)を比較すると、

  • 質屋…109.8%
  • 消費者金融…20%

となります。つまり質屋の法定金利は、消費者金融の5倍高いわけですね。なぜこんなに高いのかというと、

  • 質屋は「物品を管理するコスト」がある
  • 質屋は「最長でも3ヶ月」しか利息を取らない

…ということにあります。当然ですが、質流れになってそのアイテムが「質屋のもの」になっても「すぐに売れるとは限らない」わけです。売れるまでの間、ずっと管理コストがかかりますし、「最悪、最後まで売れない」ということもあるわけですね。

というリスク・負担も抱えて質屋は営業しているのでその分のコストは、考慮されてしかるべきということです。

また、質屋でお金を借りる場合は「流質期限」があるので、「利息を払うのは、最長でも3ヶ月分だけ」です。だから、別に高金利でも特に問題ないんですね。消費者金融でお金を借りる時のように「それで破産する」ということは、あまりないのです。

もちろん、消費者金融も「最長で3ヶ月しか融資しない」というルールにしたら、破産者は質屋以上に減ります。代わりに、世の中にお金が回らず、大変なことになるでしょう。

4-2.消費者金融の上限金利は「20%」

先にも書いた通り、消費者金融の上限金利(最高金利)は「20%」です。正確には、借入金額ごとに金利が違うので、

  • 10万円未満…20%
  • 10万円~100万円未満…18%
  • 100万円以上…15%

…という風になっています。消費者金融でキャッシングする時、ほとんどの人は「10万円以上」を借りるので、消費者金融の金利は、実際にはほとんど「18%」になるといえます。ただ、質屋でお金を借りる金額は大体10万円未満なので、ここでは「10万円未満同士」の金利で比較しました。

(質屋の方は、このような「借入金額ごとの金利差」というものはありません。代わりに「お店ごと、業者ごと」に違うことが多いです。

4-3.質屋の金利は「グレーゾーン金利」ではないのか?

キャッシングや貸金業法の知識がある人は、この質屋の金利を見て、「グレーゾーン金利」を思い出したでしょう。これは、かつて消費者金融やクレジットカードのキャッシングで存在した金利です。

  • 日本には「利息を決める法律」が2つあった
  • その「片方では合法、片方では違法」だった
  • そのため「グレーゾーン金利」と呼ばれる金利があった

…ということです。「2つの法律」と、それぞれの定める上限金利を書くと、

  • 利息制限法…20%
  • 出資法…29.2%

…という風だったんですね。つまり、「この中間」の「20%~29.2%」が「グレーゾーン金利」だったわけです。「違法なのか、合法なのかわからない」ということですね。

結局これは違法ということになり「業者は、過去にとっていた利息まで返還しなければならない」という、いわゆる「過払い金の返還」が始まりました。これまで合法だったルールをいきなり変えて「過去の分まで遡って賠償させる」というのは、かなり強引だったのですが、何はともあれ、これが「グレーゾーン金利」というものです。

で、「質屋の金利でも、同じことが起きるのではないか」と言われているんですね。質屋の現在の上限金利「109.8%」というのも、間違いなく「利息制限法」には違反しているからです。

4-4.質屋の金利でも「過払い金の返還」が起きるのか

今、弁護士会などが「質屋の金利は違法ではないか」という訴えを、各所で起こしています。もしこれが最高裁などで認められたら、質屋でも、2006年頃の消費者金融と同じように、過払い金返還の嵐が吹き荒れるということです。

当然、多くの質屋が潰れるでしょう。消費者金融も「壊滅的」というくらい潰れたのですから、質屋も同じ道をたどるはずです。

うがった見方かも知れませんが、弁護士会がこのように「質屋の金利も違法」と訴えているのは、また、過払い金の返還の仕事で大きく儲けようとしているという考え方もできます。実際、過払い請求の宣伝は、ある弁護士事務所などは「広告費だけで年間に4000万円」使っていたといいます。

そのような弁護士事務所が他にも多数あったわけですから、過払い請求の「特需」によって、いかに弁護士・司法書士が潤っていたかわかるでしょう。「質屋の金利引き下げ」についても、彼らのそうした思惑があるのではないか…、と推測してしまいます。

5.中村うさぎの質屋利用のエピソード

5-1.1個400万円の腕時計を質入れすると、いくら?

有名人で、特に質屋をよく利用している人といえば、やはり作家の中村うさぎさんでしょう。大ヒットシリーズ『ショッピングの女王』などで有名ですが、あらゆるエッセイに「質屋通い」のエピソードが登場します。

たとえば『だって、買っちゃったんだもん!』の第二弾では、ブランド物の腕時計をまとめて質入れする場面が出てきます。

  • カルティエ
  • ヴァンクリーフ&アーベル

の2種類ですが、どちらも新品で「400万円」で買った時計が、

  • カルティエ…100万円
  • ヴァンクリーフ…60万円

…まで買い叩かれたエピソードが書かれています(いくつかの質屋を回っていますが、新宿のある質屋の場合)。つまりそれぞれ、「4分の1、7分の1」まで低く見積もりされたわけですが、割と価値が落ちない腕時計でも、このくらい買い叩かれるんですね。

5-2.質屋の金利は、銀行カードローンより安い?

このように「借りられた金額」は小さかったのですが、意外なのは「金利」です。というのは、この新宿の質屋では、「10万円で、金利4%」と書かれています。

ここまで説明した「質屋の法定金利」(109.8%)からしたら、べらぼうに安いのですが、これでも中村うさぎさんは「高い」と思っています。

というのは、麻布の質屋は「100万円以上で、2.5%」という金利だったからです。4%にしても2.5%にしても、これは「住宅ローン並み・奨学金並」の低金利です。

こうして見ると、「質屋の方が消費者金融より高金利」というのは、あくまで「全体的に」ということであり、「部分的には、質屋の方が低金利のこともある」のかも知れません。(知れませんというより、中村うさぎさんが実際そうだったので、そうなるわけですが)

ということで、「質屋も、お店によってはかなり低金利でお金を借りられるところがある」ということは知っておいてください。

5-3.価値が落ちないブランドは?

この本では、中村うさぎさんと質屋のご主人の会話から、どんなブランドが、質屋で高額借り入れできるようになっているかがわかります。質屋のご主人によれば、下のブランドは「高額で買われやすい」とのこと。

  • ロレックス
  • ブルガリ
  • カルティエ

…これらのブランドは「クオリティに対して、ほぼまっとうな価格設定」をしているからですね。つまり「幻想としての価格」ではないので、価値が落ちにくい…ということです。

これに対して、ヴァンクリーフは「幻想としての価格」…、つまり「実際のクオリティより高い価格」がついているため、少しでもモデルが古くなると、簡単に価値がなくなってしまう…ということなんですね。

そのため、中村うさぎさんが持ち込んだ腕時計のうち、「ヴァンクリーフ」だけが買い叩かれ、「カルティエ」は、比較的高額を融資してもらえたのです。


…以上、中村うさぎさんのエピソードなどもまとめ、質屋と消費者金融の比較をしていきました。これから消費者金融や質屋などでキャッシングしようと思っている方に安心していただけたらと思います。

6.参考文献・サイト一覧

  • 青木雄二(1999)『ナニワ金融道 文庫版・5巻』講談社
  • 国立国会図書館・日本法令索引『質屋営業法』
  • 中村うさぎ(2014)『だって、買っちゃったんだもん!借金女王のビンボー日記II [Kindle版]』ゴマブックス株式会社
  • 水上宏明(2004)『金貸しの日本史』新潮社
  • 笠虎崇(2010)『サラ金全滅―過払い金バブル狂乱』共栄書房
  • Wikipedia『質屋』

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