SMBCモビットの10秒簡易審査というのは、いわゆる借入診断・お試し診断とはまったく違っています。10秒簡易審査ということで、いわゆる「書類審査」のようなものを、わずか10秒でやってしまう…ということなんですね。
書類審査というのは、要するに「最初に申込みフォームから記入して送信する情報」です。10秒で簡易審査結果表示というのが、SMBCモビットのスタイルです。
あくまで「10秒簡易審査」ということで仮審査のようなものですが、それでもこのスピードは大手の消費者金融の中でも圧倒的といえます。
なぜこれほどの短時間で審査ができるのか?
多くの人はこれを聞いて―。
- 短すぎる
- 本当にまじめに審査しているのか
と思うかも知れません。しかし、もちろんまじめに審査しています(真面目にというのもなんですが…)。
SMBCモビットがこれほどの短時間で審査できる理由は下の通りです。
- プロミスが世界で初めて開発した、自動審査システム(のさらに改良されたもの)を利用している
- もともと、「金融の情報化」をテーマにした企業である
ということです。以下、詳しく解説します。
SMBCモビットは「金融の情報化」をコンセプトにしている
もともと、SMBCモビットという社名の由来は「Mo+Bit」です。
- Mo…マネーの略。「金融」の意味
- Bit…データの単位。「情報」の意味
という2語を組み合わせて「Mobit」=「SMBCモビット」という社名になったんですね。それでテーマが「金融の情報化」なのです。
情報化=ITを駆使して高速な審査をするというのも、具体的な方針の1つ。そこでSMBCモビットは、どこの消費者金融よりも超高速なスーパーコンピューターを導入し、10秒で簡易審査結果表示できるようにしたのです。
なぜ、プロミスがそれをやっていないのか?
ここまで読んで「プロミスが開発した自動審査システムなら、なぜプロミスが採用していないのか」と思う人が多いでしょう。もちろん、プロミスも採用しているはずです。
ただ、同じ系列の会社・ブランドで、それぞれコンセプトが違う場合「コンセプトがかぶるようなことは、しない方がいい」ということなんですね。
つまり、グループのブランドのSMBCモビットの方針・個性を際立たせるには、むしろプロミスは、SMBCモビットのような高速審査システムを導入しない方がいい…ということ。代わりに金利など、他の面で勝負した方が、SMBCモビットとセールスポイントもかぶらなくて済む…ということなんですね。
事実、プロミスは大手の消費者金融の中で一番低金利(上限金利…17.8%)ですし、「初回30日間無利息」というシステムもあります。というように、特に利息面では、きっちりSMBCモビットにできないことをやっているわけです。
これが、「プロミスが開発した高速審査システム」を、SMBCモビットが使っている理由です。
- 両方同じグループのブランドである
- それぞれのコンセプトがかぶらないようにしている
ということなんですね。
SMBCモビットには、普通の借入診断もある
SMBCモビットは、普通の借入診断も用意しています。「10秒簡易審査」は本審査の項目をすべて入力するものですが、借入診断は、他の消費者金融のお試し診断同様に、数項目を入力するだけの簡単なものです。
SMBCモビットのお借入診断で入力する項目は―。
- 生年月日
- 税込年収
- 現在他社借入金額
という、きわめてシンプルはものです。生年月日は、審査には特に関係ありません。SMBCモビットの年齢制限として「20歳以上74歳以下(※収入が年金のみの方はお申込いただけません。)」という条件があるので、それに合致しているかを見るだけです。(若いと不利…ということなどはありません)
年収の3分の1までは「ご融資可能」と出るが…
これは他の消費者金融のお試し診断でもそうですが、年収の3分の1までは「ご融資可能」という診断結果になります。しかし、これは参考程度にしてください。
というのは、実際のキャッシング審査では、ほとんどの場合、最初は年収の10分の1程度になるのです。これはあくまで慣例的なもので、別に貸金業法などで規制されているわけではありません。
初めてのキャッシングで「年収の10分の1」が多い理由
これは実際に「年収の10分の1」がいくらかを一覧にすれば一目瞭然です。
- 年収360万円(月収30万円)…36万円
- 年収240万円(月収20万円)…24万円
- 年収120万円(月収10万円)…12万円
- 年収60万円(月収5万円)…6万円
…という風です。見ての通り「すべて月収より多い」わけですね。これが何を意味するかというと、「その借金を全額返済するためには、1ヶ月以上、タダ働きをしなければならない」ということ。
もちろん、ボーナスもあるので必ずそうとは限りません。しかし、今の時代、ボーナスが確実に出るという保証はどこにもないし、そもそも最初からボーナスなしで働いている…という人も多いでしょう(派遣社員の方など)。
そう考えると「最初のキャッシングで年収の10分の1までしか借りられない」というのは、当たり前すぎるくらい、当たり前のことなんですね。
もし総量規制のルール通り「3分の1」だったら、この3倍以上大変なわけです。それを計算して意識したら、「年収の10分の1以上借りたい」という思いもなくなるでしょう。
キャッシングは少額だからこそいいもの
上のような内容を読んで「だからキャッシングはダメなんだ」という人がいるでしょう。それは極論です。というのは、そういう主張は―。
- 薬をたくさん飲んだら死んでしまった
- だから、薬はダメなんだ
というのと同じです。同様に―。
- 包丁を振り回していたら、指を切ってしまった
- 野球をしていたら、友達にボールをぶつけてしまった
- 勉強をしすぎていたら、目が悪くなった
…というケースで「包丁はダメだ」「野球はよくない」などと言う人がいるでしょうか。いますが、それは「羹に懲りて膾を吹く」ということわざの通りです。
何でも「やりすぎる」「間違って使う」というのがよくないのであり、「適量に」「正しく使う」なら、大抵のものはいいものなのです。(だからこそ、これまで存続してきたわけですから)
ということで、キャッシングはあくまで「少額・短期間」で借りるから良いものなんですね。「高額を長期間」で借りてはダメですが、少額キャッシングをして、すぐ返済する、というスタイルだったら、悪いことは何もないのです。
以上、借入診断で出る「年収の3分の1」という数字と実際の限度額の乖離について…の話も含めて、SMBCモビットの10秒簡易審査についてまとめました。これからSMBCモビットで借り入れをする予定の方も、そうでない方も、参考にしていただけたら幸いです。