「ヤミ金の取り立て」というと、テレビや漫画のイメージで、「とかく暴力的」なイメージがあるでしょう。確かにそういう取り立てもありますが、実際のヤミ金の取り立ては下のようになっています。
- 「もっと多種多様」
- 「もっと頭脳的」
ここでは、某ヤミ金グループの統括担当を務めた経験のある、金原猛氏の著書『仁義なき回収』(2010/文藝春秋)を参考に、ヤミ金の取り立てについて紹介します。
目次
- 1.ヤミ金の取り立ては、業者によっていろいろ
- └ 1-1.「まったく暴力を振るわない」ヤミ金の方が多い
- └ 1-2.「完全武闘派」のヤミ金の例
- 2.個人によってもいろいろ
- └ 2-1.従業員ごとに「得意なお客さんのジャンル」がある
- └ 2-2.「暗いオーラ」で取り立てる「念仏のリョウ」
- 3.ヤミ金の取り立ては、意外とあっさり引き下がる
- └ 3-1.元が少額なので、回収できなくても特に問題ない
- └ 3-2.スーパーの商品価格も「万引きコスト」を計算している
- └ 3-3.一番怖いのは「警察沙汰」である
- └ 3-4.なぜ警察が「取り立ての味方」をしてくれたのか?
- 4.ヤミ金の取り立ての豆知識・エピソード
- └ 4-1.家財道具を没収する「本当の理由」
- └ 4-2.「腎臓売り」「マグロ船」は実在する
- └ 4-3.「店長が売上を持って逃げる」のは当たり前
- └ 4-4.債務者が、小さい子供を捨てて逃げた例
目次
1.ヤミ金の取り立ては、業者によっていろいろ
- 1-1.「まったく暴力を振るわない」ヤミ金の方が多い
- 1-2.「完全武闘派」のヤミ金の例
1-1.「まったく暴力を振るわない」ヤミ金の方が多い
世間のイメージとはまったく違い、「取り立てでは、まったく暴力を振るわない」ヤミ金の方が、実は多いのです。理由は簡単で、下の方に言えます。
- 貸しつけた金は、所詮数万円である
- 「2万円貸して、すでに6万円利息を取っている」…というようなケースがほとんど
- だから、十分に利益が出ている
- 仮に利益が出ていなくても、たかが数万円で警察沙汰になったら、割にあわない
つまり「暴力的な取り立てをしても、メリットがない」ということですね。『仁義なき回収、堕ちていった女たち』という本の著者・金原氏は「手も痛くなるし」などと、なかば冗談めいて書いていますが、ヤミ金は、世間が思っているよりもずっと冷静なのです。
1-2.「完全武闘派」のヤミ金の例
もちろん、「暴力的なヤミ金」も存在します。『仁義なき回収』では、そういうヤミ金で働く友人の取り立てに、金原氏が立ち会った時のエピソードが書かれていました。どんな取り立てだったかというと、下の通りです。
- ピンポンも押さずに、いきなりドアを破壊する勢いで、叩き・蹴る
- 債務者が顔を出したら、会話もせずにいきなり引きずり出す
- 以下、暴行(残酷な内容なので、省略)
- 持っているお金(確か数千円)をむしり取って帰っていく
まったく暴力を振るわないヤミ金である金原氏は、少々カルチャーショックを受けたようです。で、終わった後に「すごいな、お前のとこの取り立て」と言うと、友人は「え?取り立てってこういうもんだろ?」と答えたそうです。
その友人氏いわく「先輩もこうだったから、これ以外のやり方はしらない」とのこと。その後金原氏が見た他のヤミ金でも、やはり創業者やリーダーのやり方が、そのまま部下にも受け継がれていく…ということが多かったそうです。
(普通の企業と違い「世間で広く共有されるノウハウ」がないので「それぞれの先輩から習う」という、職人的な伝承(?)が自然と多くなるわけですね)
もちろん、この暴力的な取り立てを受けた被害者の方は、本当にお気の毒です。同じように高金利のヤミ金から借りるのでも、金原氏のヤミ金から借りていたら、もう少しマシだったでしょうが…。金原氏もこの方には同情していました。
2.個人によってもいろいろ
2-1.従業員ごとに「得意なお客さんのジャンル」がある
ヤミ金で働く人々も、その従業員(?)ごとに「こういうお客の相手が得意」というジャンルがあるそうです。
- 老人・高齢者の相手が得意
- 風俗嬢にはめっぽう強い
- 逆ギレする債務者でも平気
…という風です。たとえば「風俗嬢」については、自分もホストなどの水商売をしていた店員は、やはり強いようです。ホストは毎日、キャバ嬢などの風俗嬢の相手をしているので、会話も自然にできるわけですね。
逆にお年寄りを相手にする場合は「安心させるオーラ」があったり、逆に「年寄りがもっとも怖がるツボをつく」というような「恐怖心を刺激する取り立て」が有効な場合もあります。この辺りはその店員、債務者の特性に応じて、ケースバイケースなのですが、何にしても、それぞれ「得意分野・相性」がある…ということです。
(これと同じことは『督促OL』にも書かれています)
2-2.「暗いオーラ」で取り立てる「念仏のリョウ」
『仁義なき回収』では、特に個性的なヤミ金として「念仏のリョウ」という人(金原氏の先輩)が紹介されていました。どのような取り立てをするのかというと、下の通りです。
- 相手をじっと見つめ続ける
- 口をぼそぼそ動かし、何かつぶやいている
- その状態で、何時間でもずっと居座る
あまりにも怖いので、普段だったら逆ギレしたりとぼけたりして返済しない債務者でも、彼に対しては支払った…ということです。
この「念仏のリョウ」氏は本当に怖かったらしく「回収率も高かったが、お客さんの自殺率も高かった」とのこと。「つぶやき」だけで自殺させるというのはどれほど怖かったのかとちょっと見てみたいですが、金原氏も「負のオーラが圧倒的に漂っていて、一緒にいたくない相手だった」と述懐しています。
(ちなみに、こういう「暗いもの」に触れるだけで人間の自殺欲求が高まることは、確かにあります。かつて「自殺ソング」として有名になった『暗い日曜日』もその一例でしょう)
3.ヤミ金の回収は、意外とあっさり諦める
- 3-1.元が少額なので、回収できなくても特に問題ない
- 3-2.スーパーの商品価格も「万引きコスト」を計算している
- 3-3.一番怖いのは「警察沙汰」である
- 3-4.なぜ警察が「取り立ての味方」をしてくれたのか?
3-1.元が少額なので、回収できなくても特に問題ない
序盤でも書きましたが、ヤミ金はそもそも最初に貸す金額が、数万円という少額です。そのため「回収できなくても、それほど痛くない」んですね。
しかも「利息はあらかじめ抜き取っておく」というスタイルです。たとえば「トゴ(10日で5割)の金利」で、「4万円」融資する例を見ましょう。
- 「4万円の5割」なので、利息は「2万円」
- つまり、本来は10日後に「4万円+2万円」を払う
- しかし、ヤミ金は最初に「2万円」を抜き取る
- 10日後には「4万円」(元本)だけ返してくれ、という
最終的にお客が払う金額は、確かに変わりません。しかし、このやり方だと、4万円借りたのに、手渡されるのは「2万円だけ」となるんですね。ほとんどの利用者がこれには怒るのですが、彼らは「ヤミ金で借りなければ、どこでも借りる場所がない」人なので、借りるしかありません。
そして、こうして「最初に利息を回収」しておけば、このケースだと「1円も取れなかった」としても、損害は「2万円」だけです。
- 「1円も取れないことはめったにない」し
- 「仮にあっても、他の利用者から取った利息で、十分補える」
こういうわけです。大手の消費者金融やクレジットカード会社でも、最初から、一定の貸し倒れを計算して、それも含めた金利になっているわけですが、ヤミ金も同じ計算をしている、ということですね。
3-2.スーパーの商品価格も「万引きコスト」を計算している
上の「貸し倒れの計算」を見て、「やっぱり貸金業者は汚い」と思う人もいるでしょう。しかし、それは大間違いです。私達が日頃買い物しているスーパー・コンビニなどの商品も、すべて「万引きコスト込み」の値段なのです。
- スーパー・商店…万引き
- 消費者金融・ヤミ金…貸し倒れ
対象が少々違うだけで「トラブルのコストを計算している」というのは同じなのです。日本人は消費者金融などの貸金業者に対して悪いイメージを植え付けられているので、上のような話を読むとすぐに「だから金貸しは汚い」と短絡的に決めつけます。
しかし、経済・経営の仕組みをほんの少しでも勉強すればどの業界でも、企業がやっていることは同じとわかるはずです。
3-3.一番怖いのは「警察沙汰」である
これは『闇金ウシジマくん』などにも書かれているので、知っている人も多いでしょう。ヤミ金は存在自体が違法なので、警察に摘発されるのが、一番怖いのです。
警察自体も怖いですが、「組織の上部の人間から、『下手を打った』ということで、締められるのも怖い」わけですね。ヤミ金にも「ヤクザ系」と「非ヤクザ系」があるのですが、特にヤクザ系の場合、警察自体よりも、この「下手を打つ」ことが怖いわけです。
ただ、このように「警察が怖くなった」というのは、ここ10年ほどの話。もっと前のヤミ金にとって、警察というのは「むしろ取り立てをバックアップしてくれる存在」だったのです。
3-4.なぜ、警察が取り立てを助けてくれたのか?
昔の警察が、ヤミ金の取り立ての「助け」になった理由―。これは、実際に『仁義なき回収』に書かれていた例を紹介するのが、一番わかりやすいです。
たとえばある債務者の家に、金原氏が取り立てに行ったのですが、債務者は出てきませんでした。そして、警察を呼んだんですね。
しかし、警察は金原氏に何もしませんでした。理由は―。
- 別にドアを叩いてもいない
- 暴力も奮っていない
- ただ「お金の貸し借り」という「民事上」のトラブルが起きただけ
- つまり「刑事事件」ではない
ということです。今は多少違いますが、当時の警察は「刑事事件でなければ動けない」というルールがあったんですね。「民事不介入の原則」というものです。
で、この債務者のケースでは、どうなったかというと、下のようなやり取りがかわされました。
- 警察「なるほど。これは民事事件なので、我々が介入する余地はないですね」
- 金原氏「それより、こちらも遠い所わざわざ来たんだから、せめて○○さん(債務者)の顔くらい見たいです」
- 警察「○○さーん、金融屋の人もこう言ってるよ。顔くらい出してあげたら~?」
…という風ですね。その場で「警察の立会いのもと、顔をあわせる」こともあれば「警察はそれだけ行って帰ってしまう」ということもあったようです(もっと重大な事件が、いつ起こるかわからないですからね)。
これを読んで「警察は弱者の味方じゃないのか!」と怒る人もいるかも知れませんが、それは狭い見方です。
- 形式上は「個人間のお金の貸し借り」なのだから、どうしようもない
- また、返済しなかった(というかヤミ金から借りた)債務者も悪い
- 何より、ここで時間をつぶしている間に、もっと凶悪な事件が起きるかも知れない
確かに、善良な人が連帯保証人になるなどして騙された…というなら、同情の余地はあります。しかし、通りがかりで暴漢に襲われた人が、交番に駆け込んできたとしたら、その時に警察が留守にしていることの方が問題でしょう。
「どちらが本当に対処すべき事件か」を考えたら、こういう取り立ての場面で、警察が債務者の味方をする意義は、あまりないわけです。そのため、昔は「警察はむしろ、取り立ての味方」だったんですね。
(こうして警察を呼んでも、何の助けにもならないことがわかった債務者は、急激に大人しくなるので)
4.ヤミ金の取り立てに関する豆知識・エピソード
- 4-1.家財道具を没収する「本当の理由」
- 4-2.「腎臓売り」「マグロ船」は実在する
- 4-3.「店長が売上を持って逃げる」のは当たり前
- 4-4.債務者が、小さい子供を捨てて逃げた例
4-1.家財道具を没収する「本当の理由」
ドラマではよく「借金のかたに、家財道具を没収する」という場面が出てきますが、あれは別に「お金のため」にやっているわけではありません。想像はつくと思いますが、家財道具を売っても、大したお金にはならないからです。むしろ、重いタンスなどを運ぶ労力を考えたら、完全にマイナスなんですね。
では、なぜやるのか。これは下のような理由です。
- 「返済しないとこうなる」という屈辱を与え、以後の現金での回収をやりやすくする
- 若い従業員が欲しい家具などを持っていく
やはり「自宅に乗り込まれて、家財道具を運ばれていく」というのは、誰にとっても屈辱なんですね。日頃返済をせずにのらりくらりとかわしている債務者でも、これは精神的にこたえるようです。
そうすれば、以後はしっかり返済してくれるようになる―。というのが狙いなんですね。
また、ヤミ金でも特に「若い従業員は、薄給で家具もあまり持っていない」ので、欲しいテレビなどがあったら、債務者の自宅から持っていく…、というわけです。
つまり「売ったところで大した現金にはならない」けど「そのまま家具として使う」なら、価値がある…ということですね。もちろん「債務者から取り上げた家具で、楽しく生活できるか」と言ったら、普通の人は無理でしょうが…。
(この辺は、最初はどのヤミ金の従業員でも難しいそうですが、だんだん感覚が麻痺してくるそうです)
4-2.「腎臓売り」「マグロ船」は実在する
「腎臓売れ」というと、1999年頃に問題になった「商工ファンド」の事件を思い出す人も多いでしょう。「腎臓売れ、目ん玉売れ」という強引な取り立てで問題になった会社ですね。
(最高裁で無罪が証明されたアイフルと違い、商工ファンドは完全に有罪です)
そして、この「借金のカタに腎臓を売る」というのですが、実際にあるそうです。ポイントをまとめると―。
- 腎臓の値段は「1個300万円」くらい
- これは業者が受け取る金額で、間に人が入るほど、値段は上がっていく
- 移植を受ける患者(日本人の金持ち)が支払う金額は、大体3000万円
- 手術はフィリピンか、深夜の病院で、日本人医師が行う
- 有名な総合病院の医師でも、こういう「バイト」をしている
…とのことです。大きな病院の医師でもこういう「バイト」をする理由は「お金」だけではありません。「昔は臓器移植自体が許可されていなかったから、単純にやりたかった医師が、参加していた」という部分もあるようです。
もちろんあまりいいことではありませんが、「そうして臓器移植の実践経験を積んだ医師」の方が、いざ移植が合法化されてからも、患者を多く助けられる」というのは確かです。この点は、人類の生活を支えるあらゆる技術が、戦争によって劇的に進化してきたという部分と似ているかも知れません。
(そもそも、日本の戦後の経済成長も、朝鮮戦争という「隣国の不幸」のおかげですからね)
4-3.「店長が売上を持って逃げる」のは当たり前
ヤミ金も一種の「チェーン店」のようになっていて―。
- 社長
- 各エリア統括担当
- 各店長
…という階層になっています(組織によって多少違いますが、大体の構造はこうです)。
で、「毎日の売上」は、当然この「店長」が握っています。すべての店に統括や社長が毎日顔を出す…というのは無理ですからね。
そして、このように「現金が手元にある」ということは、当然「持って逃げる」こともできるわけです。
これが小銭だったらやらないでしょう。あるいは「社会的な保証がある仕事」だったら、やはりやらないでしょう。しかし、ヤミ金の場合―。
- 毎日800万円~3000万円くらいの大金が、手元にある
- しかも、明日の保証がない仕事である
- ヤミ金になるような人は、もともとアウトローである
…という条件を考えると「店長が売上を持って逃げる」なんていうのは当たり前と言ってもいいくらいなんですね。なので、グループ内のどこかの店長が逃げた、という連絡が来ても、誰も全然驚かないそうです。
逃げた店長は、割と近いエリアでまたヤミ金を始める
ヤミ金・街金の世界では「人間は、やめた仕事に戻ってくる」という一種の法則があります。これは「一般的な社会」でも見られる傾向ですが、特に、街金・ヤミ金からお金を借りるような人たちは、その傾向が強いのです。理由は下の通りです。
- もともと、学歴や職歴で不利である
- だから、仕事を選べない
- 新しい仕事をするためのスキルを、修得するお金や時間もない
ましてヤミ金という「世間から糾弾される側」だったら、なおさら別の仕事への再就職は厳しいわけですね。
そのため、ヤミ金業者の経験からいうと、逃げた店長は、かなりの確率でまたヤミ金に戻り、しかも「半径20km以内」で営業することもあるとのことです。
半径20km以内がどのくらい狭いかは、ご自身の住んでいる地域で「うちからあそこだな」と、考えていただければわかります。大体「車で1時間~1時間15分」くらいの距離です。
嘘みたいですが、そのくらいの近場で「またヤミ金を始める」という、裏切り店長が結構多いんですね。そして『仁義なき回収』でも、そのような店長が見つかって組織に捕まり、制裁された実例が書かれていました。
(制裁の内容はあまりに凄惨なので、ここでは割愛しますが)
4-4.債務者が、小さい子供を捨てて逃げた例
小さい子供がいる場合、当然夜逃げの邪魔になります。そのため多重債務者が小さい子供を捨てて、夜逃げするということも、しばしばあるようです。
この本に登場した例では―。
- 5才と3才くらい(?)の姉妹だった
- 初日は割と普通だったので「子供だけ」でも何とも思わなかった
- しかし、数日後も「子供だけ」で、しかも顔がやつれていた
という様子を見て、金原氏が「お父さんとお母さん、いつから帰ってないの?」と聞いたら、それまで我慢していたお姉さんの方が泣き出し、つられて下の子も泣き出した…、とのこと。
さらに部屋の様子を見ると、水だけ入った空っぽの金魚鉢があり、その近くに「魚の尾ひれ」が転がっていました。この子どもたちは「グッピー(熱帯魚)」を食べて、飢えをしのいでいたのです。
見かねた金原氏たちは、すぐに食べ物と服を買ってきて、店長もかけつけて子供たちをお風呂に入れ、近くの施設に連れていきました。この店長も、当時結婚して小さい子供ができたばかりで、子供に対しては優しかったようです。
(ヤミ金なので、大人の債務者に対しては容赦無かったでしょうが)
金原氏がヤミ金を辞めたのはこれがきっかけではないのですが、「この時から、徐々にやめる方向には向かっていたかも知れない」ということを書かれています。
ヤミ金でなく普通のノンバンクの金融機関でも、回収担当の人が仕事をやめるきっかけは、こういう「人間的」なエピソードが多いです。自分のやっていることは、本当に正しいのだろうかと、こういう事件に遭遇した時、つい考えてしまうようです。
(普段の、「明らかに自業自得」な債務者を追い詰めている時は、何も感じないようですが)
こういう「現場のエピソード」を知るたびに、「ヤミ金の方たちの人生もいろいろなんだな」と思います。決して、違法な営業を許可していいというわけではありませんが…。
以上、ヤミ金の取り立ての実態についてまとめました。当然ですが、このような取り立てを受けないためにも―。
- 最初から、ヤミ金で借りない
- ヤミ金で借りるレベルになったら、債務整理(自己破産など)を考える
- 家族や周囲に借金を隠しているなら、正直に話して、協力してもらう
…という努力をなさってください(当たり前かつ、なかなか難しいことだとは思いますが…)。
5.参考文献・サイト一覧
- 金原猛(2010)『仁義なき回収、堕ちていった女たち―闇金裏物語』文藝春秋
- この記事全般で、参考にさせていただきました。タイトルは「女性の話が中心」のようですが、実際には「3章だけ」で、全体の内容は、ここで紹介したような内容です。
- X51.ORG「1933年、自殺の聖歌『暗い日曜日』の謎」
- http://x51.org/x/07/07/0642.php
- 「暗い日曜日」によって自殺が各所で起きた件について、参考
- 別冊宝島編集部(2009)『実録 取り立て!』宝島社
- あるノンバンクの回収担当だった方が、人の良いおばあさんの取り立てをしたのがきっかけで、仕事をやめたエピソードが書かれています(詳しくはここでは割愛しますが)。
- Wikipedia『民事不介入』
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E4%B8%8D%E4%BB%8B%E5%85%A5
- 小林幹男(2009)『「貸せない」金融』角川SSコミュニケーションズ
- 旧・商工ファンド(後のSFCG)の脅迫的な取り立てについて、参考
- 榎本まみ(2012)『督促OL 修行日記』文藝春秋
- 回収担当のスタッフごとに、得意なタイプのお客さんがいる、という点を参考
- 真鍋昌平(2004~2015)『闇金ウシジマくん』小学館
- ヤミ金業者の実態を全体的に参考