多重債務防止

カードローンの借り過ぎの原因となる、買い物依存症を克服する方法

買い物依存症OLのイメージ

買い物依存症から、どうやって脱出するか―。OL時代に「500万円」の借金を背負い、3年で完済した西村優里さんのインタビューと、著書『買い物依存症OLの借金返済・貯蓄実践ノート』をもとに、お金を稼ぐ方法・倹約の方法などをまとめます。

目次

1.「買い物依存症OLの借金返済」まとめ

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1-1.西村さんが買い物依存症になった理由

最初のきっかけは大学時代に、エステでローンを組んだこと。金額は「100万円」だったそうです。

「リボ払いだったら、月々の支払いが1万円ちょっと」ということで気軽に組んだそうで、そこからどんどん借金が膨らみ、28才で借金総額500万円になっていたそうです。

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1-2.「迷惑がかかる」と思い、人には相談しなかった

これは西村さん以外の人でもそうでしょうが、借金がここまで膨れる理由はやはり「周囲に相談しないから」です。そして、相談しない理由もやはり「迷惑がかかると思った」というものだったとのこと。

借入超過者・多重債務者の人はみんなこう思い、誰にも相談しないのですが、やはり相談はした方がいいんですね。

  • 早期に相談すれば、傷が浅くて済む
  • 借金が膨れてから相談する方が、むしろ迷惑がかかる
  • 膨れた後でも、さらに膨れるよりマシだから「今」相談する

ということです。みんな「こんなに膨れてしまったら、もう迷惑だから相談できない」と思ってしまうのですが、どんなタイミングでも「今でしょ」なのです。(古いですが。笑)

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1-3.「とにかく誰かに話す」が鉄則

この点については西村さんも―。

  • 家族でも専門家でも、とにかく誰かに相談する
  • 人に話すだけでも、気持ちが楽になる

と言われています。家族には相談しにくいという人は多いでしょうが、そういう場合は「多重債務者支援の会」のような団体に、相談するといいでしょう。また、法テラスのような弁護士や司法書士が無料相談をしてくれる公的組織に相談してもいいですし、とにかく「相談先」は山程あるのです。

(過払い請求などの「任意整理」を最初から最後まで無料でできる公益財団法人・JCCOもあるので、よかったらチェックしてみてください。*当サイトの記事です。↓)

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1-4.500万円の借金を、どうやって3年で返済したのか?

まず本業のOL以外にアルバイトをして、土日もひたすら働いたそうです。やったアルバイトは―。

  • 配膳スタッフ
  • 宅配便
  • 倉庫の仕分け作業
  • 引越しスタッフ

などです。若い女性なのに結構力仕事が多いですが、「それだけ仕事を選ばなかった」ということでしょう。

それぞれの仕事ならではの「学べること」も多くただ稼ぐだけでなく、社会人・人間としてのスキルも上がったと振り返っています。

この点は、カーネル・サンダースが生涯守り続けた母親の教え「人生で最良のものは、仕事によって得られる」という考えとも通じています。趣味なども確かにいいものですが、やはり「甘えが許されない仕事の中だからこそ、本物の経験が得られる」ということはあるでしょう。

というように「ひたすら働いて稼いだ」というのが、「500万円の借金を3年で完済できた」理由の1つです。

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1-5.返済生活の中で身につけた倹約・節約術

ただお金を稼ぐだけでなく、倹約・節約も当然していました。特に大きかったのは、「毎日1000円近く使っていた、カフェのドリンク代をなくした」というもの。これだけで、確かに月3万円・年間36万円浮きます。

カフェのドリンクを飲まないためにやったことはマイボトルに白湯を入れて持ち歩き、それを飲むというもの。白湯にしたのは「健康にもいいから」です。

実際、美容法・健康法の世界でも「一番の健康ドリンクはお湯である」という主張は強くなっていますが、「お金を使わず、しかも健康になる」というのは、まさに一石二鳥でしょう。

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1-6.食費の節約のために、ジャンクフードばかり食べるのはNG

借金の返済をしている人で「食費を節約するために、ジャンクフードばかり食べている」という人は多いです。しかし、西村さんによれば、これは「やめた方がいい」ということ。私も同じ意見です。理由は―。

  • 体を壊すと、働けなくなる
  • 特にフリーターの人など、数ヶ月収入が途絶えると致命的
  • 最悪のケース「ヤミ金から借りる」ということにもなる

ということです。それだけでなく「今後一生の収入が左右される」事態にもなりかねません。実際、肉体労働は年を取れば取るほど不利になるものです。ただでさえそのように不利になっていくのに「そこに腰のケガなどが加わる」ことで、ますます不利になっていくわけですね。

生きて働いてさえいれば、借金は何とか返済できるものです。まずは「体を壊して入院」という、最悪の事態を避けるようにしましょう。

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1-7.返済が完了したら、楽に貯金できるようになった

西村さんは「毎月10万円」を返済していたのですが、この返済生活が終わったら、その後はどんどん貯金が貯まっていったとのこと。「毎月10万円を、貯蓄に使える」わけですから、それは当然ですよね。

金額自体もあるのですが、やはり「お金の大切さを知った」という「マインドの違い」が一番大きいでしょう。カイジの名言の「お金は命より重い」ではないですが、やはり―。

  • お金を稼ぐことの大変さ
  • 借金がなくなった時の嬉しさ
  • ムダなものを買って、ほとんど使わず捨てた時の虚しさ

などを自分の肌で体感することで、人間の金銭感覚は徐々に研ぎ澄まされていくのだと思います。

(ただ、それを上回るストレスのある人だと、それでもまだ買い物依存症から抜けられないのですが…)

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1-8.「借金した原因」と根本から向き合うことが大切

さらに西村さんが説かれているのは「自分が借金した原因と、真剣に向き合う」ということ。これをしないと、完済してもまた借金をしてしまうということです。

これは多くの多重債務者の方の手記を読んでいても、まったく同感です。多重債務に陥る原因は―。

  • 浪費
  • 事業の行き詰まり
  • 人間関係(付き合い・保証人など)

の3つが主だったものですが、このどれにしてもそもそも、借金以前に生き方の問題であるわけです。

  • なぜ、そんなに物を買うのか
  • なぜ、その事業をいつまでも続けるのか
  • なぜ、その人間関係が必要なのか

という根っこの部分が一番大事なんですね。この部分と向き合わず、答えを出していない人たちが「その場しのぎ」で借金をズルズルと重ねてしまうのです。

「借金をした」ということは、「自分の生活・人生の何かが間違っていた」ということなんですね。それを素直に認めて、痛みに耐えて虫歯の治療をするように、「痛みと向き合う」覚悟が必要です。

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2.まとめ&参考資料一覧

2-1.まとめ「買い物依存症を抜け出す方法」

買い物依存症を抜け出すために、西村さんがしたことをまとめると―。

  • 自分が「依存症である」と自覚する
  • 人に相談する(西村さんの場合、司法書士)
  • ひたすら働く(仕事は選ばない)
  • 健康は大事にする
  • 不要な出費(毎日1000円のドリンク代)を削る
  • 借金の原因と、根本から向き合う

ということです。特に意外と重要なのが「健康を大事にする」ではないかと思います。西村さんの場合は「お湯」でしたが、「健康な生活にあらためた方が、出費も減る」ということは、よくあるわけですね。

  • タバコをやめる
  • お酒を減らす
  • (特に男性何ら)夜のお店に行くのをやめる
  • 運動をする(病気になりにくくなり、医療費が減る)

…ということです。「お金を使って、わざわざ体を害することをしている」という虚しさに気づけば、自然と出費も減るでしょう。


以上、キャッシングやクレジットカードにハマる原因の1つ、買い物依存症を克服する方法についてまとめました。ムダな買い物をやめられずに困っている人の、参考になれば幸いです。

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2-2.参考文献&サイト一覧

  • 西村優里(2014)『買い物依存症OLの借金返済・貯蓄実践ノート』合同フォレスト
  • この記事で紹介した西村さんの返済生活が、さらに詳しく書かれている
  • 蓮村誠(2010)『白湯毒だし健康法』PHP研究所
  • 西村さんが実践した「白湯」健康法を広めた本
  • Business Journal「買い物依存症OL、なぜ借金500万円?どう脱出?ストレスをためない健康的な貯金術とは」
  • http://biz-journal.jp/2014/08/post_5863.html
  • この記事のインタビューをメインに、西村さんのアドバイスをまとめた
  • 高木まさき・監修(2015)『カーネル・サンダース: レジェンド・ストーリー 第8巻』学研教育出版
  • サンダースの母親の言葉が登場する。(以下、引用)
  • 「人生の良きことは、働くことのみによって手に入れられるのよ。」母がくれたこんな言葉を、いつも忘れずに働き続けた。
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