求職中でカードローンでお金を借りることができない…。という場合には「求職者支援制度」を活用する方法もありです。まとめると―。
- ハローワークで職業訓練を受ける(無料)
- これで「職業訓練受講給付金」をもらえる(貸与ではない)
- 職業訓練受講給付金は月10万円。交通費も出る
- 出席率が8割以上などの条件がある
…ということです。ある程度条件は厳し目ですが、代わりに「融資でなく、給付」ということで、返済する必要がありません。
また、再就職に役立つ職業訓練も受けられるので、一石二鳥でしょう。
職業訓練受講給付金をもらうための条件
職業訓練受講給付金をもらうには、収入などの面で一定の条件を満たしている必要があります。
- 本人の月収が「8万円以下」である
- 世帯の月収が「25万円以下」である
- 失業保険が受給できない
- 世帯の金融資産(貯蓄など)が「300万円以下」である
- 本人以外の家族が、職業訓練受講給付金をもらっていない
- 今住んでいる自宅以外に、不動産を持っていない
という条件です。他にも、過去に国の給付金を不正受給したことがない…などの条件もありますが、一般的に引っかかりそうなものとしては、上のような条件です。
特にひっかかる確率が高いのは―。
- 世帯の月収が25万円まで
- 失業保険をもらっていてはいけない
というものでしょう。失業すると失業保険をもらえる人は多いです。こうした人の場合、それで生活は間に合うので、それでいいはず…ということですね。
そうでなく、本当に何も失業保険をもらっていないという人の場合、この職業訓練受講給付金を受けるというのは、便利かつ有効な手です。
たまに、優しすぎる人が「職業訓練を無料で受けた上に、お金までもらうのは悪い…」と考えてしまうこともあるかも知れません。
しかし、再就職を斡旋するために、国が促進している制度ですから、堂々と利用し、職業訓練によってスキルを高め、社会の役に立つ人材になる…と考えていただくのがいいでしょう。
銀行カードローンなら、失業者でも借りられる
実は、求職中・失業中の方でも、銀行カードローンだったらお金を借りることができます。理由は「貸金業法の規制を受けない」からです。
そもそも、消費者金融などの普通のキャッシング業者で、何で「失業中は借り入れ不可」なのか。これは、貸金業法の改正(2010年)によって、「総量規制」というルールが生まれたからです。
- 「年収の3分の1まで」というルールができた
- 失業者は「年収」がない
- ということは、「1円も」借りられない
- だから、「無職=融資不可」
となるわけですね。同じ理由で、無収入の専業主婦などもダメになりました。総量規制というと「年収の3分の1」という部分だけ注目されますが「無収入・無職の人は受け付けない」という部分が、むしろ大きいんですね。
銀行カードローンは貸金業法が関係ない
上のように「失業者ではキャッシングできない」というのは「貸金業法のルール」なのですが、銀行キャッシングの審査には、貸金業法が関係ありません。
- 貸金業法…消費者金融
- 銀行法…銀行カードローン
というように、それぞれ管理する法律が分かれているんですね。で、銀行法の方には、貸金業法のような「総量規制」がないので、「年収のない人=無職の人」でも融資していいわけです。
(実際には、審査はかなり厳しいのですが)
求職中でも、配偶者がいれば借りられる
求職中で、現時点で収入がないという人でも、配偶者(結婚相手)がいれば、お金を借りることができます。(銀行カードローンだけでなく、消費者金融でもOKです)
これは「配偶者貸付」というルールによるもの。総量規制の法律の中で「総量規制の例外と除外」として、制定されているものです。
具体的には、配偶者貸付というのは―。
- 夫婦の年収を合算する
- その3分の1までキャッシングできる
という仕組みです。たとえば収入がない結婚している女性の場合、「夫・旦那の収入の3分の1」まで借りられる…ということですね。(実際には30万円~50万円で、一律で決まっていることが多いですが)
というように、もし配偶者がいるなら失業中・求職中でも借り入れできるわけです。すでに結婚している方、あるいは事実婚をしている方などは、この配偶者貸付という方法も検討するといいでしょう。
事実婚の場合は、どんな書類で証明するか
事実婚は、住民票に「夫(未届)」「妻(未届)」などと書かれていればOKです。事実婚でなくても、配偶者貸付を利用してキャッシングする場合は、必ず住民票(か、それと同じ効力を持つ書類)を提出します。
ということで、別に事実婚でも、普通の夫婦よりカードローン審査・クレジット審査で不利になる…ということはありません。同棲生活や週末婚などの事実婚をされている方は、安心してキャッシング申込をしてください。
以上、求職中・失業中の方におすすめの職業訓練受講給付金の制度。そして、配偶者貸付などで失業中でもキャッシングする方法をまとめました。リストラに遭ったり定年退職をされた方などに、参考にしていただけたら幸いです。