日本人で借金している人口・人数・割合は意外に多いです。まとめると―。
- 住宅ローン・クレカなどもすべて含めると「3人に1人」
- 消費者金融での借り入れは、20人に1人
- 消費者金融での一人当たり借入金額は、平均47万円
…となります。以下、詳しく説明します。
完全な「借金」は10人に1人くらい?
上では「消費者金融…20人に1人」となっているので、これだと「少ないな」と感じる人もいるかも知れません。しかし、これはあくまで「消費者金融」だけであって、下のような「借金」は含めていないのです。
- 銀行カードローン
- 分割払い
- クレジットカード
クレジットカードの場合、キャッシング機能もショッピング機能も、あまり「借金」というイメージがないかも知れませんが、立派な「借金」です。
(特にキャッシング枠については、消費者金融と同じ金利=実質年率18%というのが普通です)
ということで、これらの借り入れも含めたら、おそらく「10人に1人」か、「8人に1人」くらいにはなるでしょう。特に分割払いは多いはずです。
携帯電話本体の分割払いも「借金」である
あまり意識している人はいませんが、スマートフォンの本体を買い換える時など、毎月の携帯料金から分割払いで払う…、というのも立派な「借り入れ」です。(分割払いですからね)
確かに、法律的には分割払いは「割賦販売法」で、消費者金融やクレジットカードのキャッシングは「貸金業法」と、管理する法律は違います。しかし、お金を借りていて、返済義務があって、利息も発生している…という点では「まぎれもない借金」なのです。
というように、多くの人が借金と意識していないものまで含めると、おそらく「日本人の10人に1人」くらいは借金をしているはずです。(キャッシングと借金は違うので、この点は勘違いしないでください)
奨学金も含めたら、日本人の半数になる可能性も
冒頭で書いた「住宅ローンや自動車ローンも含めると、日本人の3分の1」というのは、奨学金は含んでいません。もしこれも含めたら、日本人の半数を超える可能性があります。
- 日本人の大学進学率は、50%近い
- 大学生のほとんどは奨学金を借りている
- 奨学金の返済は、平均で16年かかる
つまり、16年前に奨学金を借りた「その年令の半数の人々」も、いまだに借金をしていることになる。
ということです。こうして考えると「奨学金を含めたら、日本人の半分以上が借金をしている」というのは、かなり正解に近い推計でしょう。
だから借りすぎていい、というわけではない
当然ですが、このように「皆借金しているから」と言って、借りすぎていいということはありません。お金を借りる事自体はまったく悪くありませんし、場合によっては、奨学金なども将来のために必要な投資でしょう。
ただ「借りすぎる」のはやはり問題です。要は借入超過・多重債務にならないようにということです。どんなに体にいいと言われているものでも「とりすぎれば毒」ですが、まして借金の場合「一定量を超えたら、問答無用で良くない」のは当然なのです。
ということで、日本人の大部分が何らかの借金をしているというデータを見ても、それで気軽に次々とキャッシングする…ということはしないようにしてください。
お金を借りるのは、本当に切羽詰まった時だけにするべき
そもそも、お金を借りるのは本当に「切羽詰まった時」に限定するべきです。たとえば借金に関する名言で、東京スター銀行のCEOの外国人経営者が、下のような言葉を残しています。
「何らかの利益につながる見込みがある借金は、いい借金である。そうでない、浪費のために使うものは、悪い借金である」
人々にお金を融資する立場の方が言われているので、かなり含蓄があります。かつては奨学金も「将来リターンがある」借金だったわけですが、今ではそのリターンはだいぶ疑わしいものになっています。
- 大学を出ただけでは就職はない
- むしろ、お金に関する嗅覚が弱くなるので、ハンディにもなる
ということです。実際、「もう大学を出ることは、仕事の役に立ちにくい」というのは、多くの人が実感していることでしょう。
デール・カーネギーは「資産家になる人間」の条件として「大学を出ていないこと」という要素をあげました。これは「早くから社会に出ていて、泥臭く稼ぐことを知っている」ということです。
…というように、奨学金の話が少し多くなりましたが、奨学金のように「意味がある」と信じられている借金でも、本当に必要かどうか、常識にとらわれずに考えなおしてみるべきでしょう。
(住宅ローンでも奨学金でも、お金を借りるというのは、かなりの真剣勝負ですべきことなのです。*50万円を超える金額だったら)
以上、日本人で借金をしている人の割合・パーセントなどの情報をまとめました。最終的には周りや日本がどうだろうと、「自分の状況」に照らし合わせて決めるべきですが、参考にしていただけたら幸いです。