カードローンを事業性資金として使うのは―。
- 消費者金融…OK
- 銀行カードローン…不可
となっています。「カードローンは事業性資金には使えない」とたまに書かれていますが、それは「銀行カードローンの場合」であり、消費者金融はまったく問題なくOKです。
電話で消費者金融に確認しても「OK」
実際に、プロミス・アコム・SMBCモビット・アイフルなど、誰もが知っているキャッシングの大手業者・ブランドに、電話で確認してみても「OK」とのことです。
「利用用途は自由となっていますので、事業用に使っていただくのもかまいません」というような答えが、どの業者・ブランドでも返ってきます。
ということで、これらの消費者金融ブランドであれば、ビジネス用に使うのもOKです。ただ、そのビジネスがたとえば投資・FXなどの場合、これは自己破産しても借金がチャラにならない「免責不許可事由」になるので、やめた方がいいでしょう。
(もし、「投資に使いたいのですが…」と言ったら、アコム・プロミスなどもNGです、と答える可能性が高いです)
銀行カードローンは事業用には使えない
銀行カードローンの場合は、消費者金融とは逆に「事業に使う」ことはできません。事業用の融資が欲しい場合は、事業計画書などを提出する本格的な審査を受ける必要があります。
(カードローンというよりは、完全に融資・出資という感じですね)
銀行のこうした事業融資の審査は、基準が厳しいだけではなく融資までの時間も長いので、急ぎで借りたい時にはおすすめできません。また、そもそも審査落ちするということが多いでしょう。
事業用融資だと、消費者金融でも「ビジネスローン」が用意されているので、それを利用することをおすすめします。
消費者金融のビジネスローンとは?
ポイントをまとめると―。
- プロミス・アコム・アイフルが提供している
- 総量規制の対象外である
- そのため、すでに個人で年収の3分の1まで借りていても、さらに融資可能
- 借入限度額は最高300万円(アイフルのみ500万円)
- 金利は、通常のそれぞれのキャッシングとほぼ同じ
- プロミス・アコムの場合、生活費に使ってもOK
…となります。特にアコム・プロミスの「生活費にも使える」という部分にメリットを感じる自営業・個人事業主の人も多いでしょう。この部分を詳しく説明します。
プロミス・アコムの事業者向けローンの利用用途
プロミス・アコムのビジネスローンは、それぞれ資金用途が下のようになっています。
- プロミス…事業費・生活費
- アコム…自由
…という風です。プロミスの「生活費」の範囲がどこまで認められるかは不明ですが―。
- 遊興費
- 教育費
- 贅沢な自動車購入費
などでなければOKでしょう。また、教育費についても、これまでの生活費を教育費にまわして、生活費はプロミスからの借り入れで補うとすれば、まったく問題ありません。
ということで、もし個人事業主・自営業・フリーランスなどの人が生活費に困った場合、アコム・プロミスのビジネスローンでお金を借りる…という方法もありです。
ビジネスローンは総量規制の対象外
上の説明を読んで、こう思った人もいるでしょう。
「生活費なら、何でわざわざ事業者向けローンから借りるのか?普通のキャッシングで借りればいいのではないか?」…という疑問ですね。
もちろん、その通りです。ただ、普通のキャッシングの方で「すでに借りられなくなってしまった」という人もいるわけですね。具体的にいうと、「すでに年収の3分の1まで借りてしまった」というようなケースです。
貸金業法には「総量規制」というルールがあり、年収の3分の1までしか借りられないという風になっているのですが、事業者向けローンの場合はこの「総量規制」の「対象外」となっているんですね。
年収の3分の1まで借りている人でも、追加借入できる
総量規制の対象外ということは、既に年収の3分の1まで借りてしまっている人でも、追加のキャッシングができる…ということです。もちろん審査に通る必要はありますが、普通のカードローンのように「最初から完全アウト」ということはないんですね。
ということで、個人事業主・自営業・会社代表者などの「自分の事業を持っている人限定」ですが、こういう方法で、年収の3分の1以上のお金をキャッシングすることも可能なのです。
もちろん個人で年収の3分の1までキャッシングしている時点で、ビジネスローンの審査も相当厳しくなります。しかし、とりあえず「可能性としては、ある」ということです。(借りられる可能性が、ですね)
日本政策金融公庫の融資は、個人事業主でも受けられる
もっと低金利で事業性資金を借りる方法としては、「日本政策金融公庫から融資を受ける」という手段もあります。日本政策金融公庫で借りるメリットは―。
- 圧倒的に低金利である(年率2%~8%程度。人による)
- 借入種別の評価が高い
ということです。金利については、アコム・プロミス・アイフルのビジネスローンの金利が、100万円以下の場合、実質年率18%程度…というのと比較すると、公庫がいかに安いかわかるでしょう。
借入種別とは?
借入種別とは「どんな金融機関・業者から借り入れしているか」というデータ。個人信用情報をキャッシング業者などがチェックする時に、見られるポイントの一つです。
借入種別がいい借り入れ先は、いいものから順に下のようになります。
- 日本政策金融公庫
- 日本学生支援機構(奨学金)
- 住宅ローン
- 教育ローン
- ブライダルローン
- 自動車ローン
- 銀行カードローン
- クレジットカードのショッピング
- 消費者金融(大手)
- クレジットカードのキャッシング
- 消費者金融(中小業者)
…となっています。一応順番にしていますが「ほとんど差がない」というものもあります。日本政策金融公庫と日本学生支援機構(奨学金)…などですね。
何はともあれ、このように「イメージのいい借り入れ」のランキングがあるのですが、日本政策金融公庫はその最上位に位置する…という点でも、メリットがあります。
日本政策金融公庫の審査の厳しさは圧倒的
ただ、当然「低金利」「信用が高い」ということは、それだけ審査が厳しいということ。たとえば下のような条件を満たす必要があります。
- 連帯保証人を2人用意する
- 事業計画書を提出する
- 面接で、その資金が本当に必要か、どう利益を出していくのか…を根掘り葉掘り聞かれる
- 融資までに1ヶ月程度かかる
…という風です。消費者金融の事業者向けローンと比較すると「これでもか」というくらい厳しい条件のオンパレードですが、この日本政策金融公庫の審査に通る自信がある人は、ぜひ申し込むといいでしょう。
以上、カードローンを事業性資金として借りることや、消費者金融が提供するビジネスローンなどについてまとめました。個人事業主・法人代表者・会社経営者などの方は、ぜひ参考にしてみてください。