学生がカードローンの審査で見られるポイントは、ほとんど「大人のキャッシング」の時と変わりません。
- 年収
- アルバイト
- 勤続年数
- 借入状況
というのが主なものです。社会人と違って「職業」というより「アルバイト」になっている、というのが大きな違いです。
学生専用ローンの場合、大学も多少影響する
これが「学生専用ローン」と呼ばれる中小業者になると、「どこの大学に通っているか」というのも多少影響します。
- 学歴が高い場合、親の収入が多いことが多い
- 高学歴だと、家庭教師の仕事でも高時給になりやすい
というのが理由です。ただ、そこまであからさまに学歴で区別・差別されるということではありません。あくまで年収や借入状況などの基本条件で「当落線上にあった場合」ということです。
(ギリギリのところで、落ちるか通るかの時に、大学がある程度影響するということですね)
これがプロミス・SMBCモビット・アイフルなどの大手の消費者金融ブランドの場合、大学名などは一切聞かれません。(こちらの方がフェアかも知れませんね)
ということで―。
- 学歴に自信がある学生…学生専用キャッシングが有利
- 大学の偏差値が低めの学生…普通のカードローンが有利
となるかも知れません。(ただ、これはあくまで両者の違いがあるとしたら、という話です。先にも書いた通り、基本的に学歴はほとんど影響しません)
勤続年数は、社会人ほどは影響しない
就職している社会人の場合、勤続年数はかなり重要な項目です。今の日本では、基本的にコロコロ転職する人は、年収的にも性格的にも問題がある、と見られているからです。
私自身が自営業なので、この見方には少々異議があります。しかし、「異議があるなら、サラリーマンではなく個人事業主か会社経営者にならなければいけない」というのもまた事実で、カードローン会社から見て「サラリーマンなのに勤続年数が短い」というのは、中途半端な人と評価される…ということです。
(これは人生全般に言えることです。日本の人事評価は結構間違っていますが、それに対抗するなら、組織の外に出るしかありません)
借入状況は、社会人よりも厳しく審査される
借入状況(キャッシングの件数や総額)については、社会人の借り入れよりも厳しく審査されます。理由は―。
- 学生でお金を借りるのは、金銭感覚がルーズな人が多め
- 社会人と違って、精神的に安定していない
ということです。前者については、特に説明しなくてもいいでしょう。たとえば「小学生が借金」と聞いたら、誰でも「おい!」と思うでしょう。
もちろん、大物の可能性もありますが、転落まっしぐらの可能性もあります。ということで、「学生でお金を借りる人」に対しては、カードローン業者の見る目も少々厳しくなるんですね。
(これは、キャッシング破産者を出さないためにも重要なことです)
学生はお金に関するプレッシャーに、つぶれやすい
もう一つの「精神的な安定」ですが、これは人生観などももちろんあります。しかし、それ以上に「学生はお金の問題に関して、社会人よりもプレッシャーを感じやすい」というのが大きな理由です。
これもやはり、多くの人が納得が行くでしょう。学生だとわからないと思いますが、大人になると「何であのくらいの支払いにビクビクしていたんだろう」と思うようになるものです。1万円の価値が全然違うんですね。
ということで、学生にあまり大きなお金を貸すと、プレッシャーから悪い方向に行ってしまう…という恐れがあるのです。
- クレジットカードの現金化に手を出す
- 携帯キャリア決済の現金化でお金を借りる
- その他、闇金業者などの違法業者から借りてしまう
ということですね。これは大手の消費者金融にとってもデメリットです。こういう悪徳業者がはびこると―。
- 業界のイメージが悪くなる
- 優秀な人材が就職したがらなくなる
- 経営が難しくなる
ということです。そのため、キレイ事ではなく、アコム・プロミス・SMBCモビットなどの大手の消費者金融ブランドは、キャッシング業界が健全化することを、誰よりも願っているのです。
(たとえば、田中将大投手が大リーグに行った時、「一番田中の成功を願っているのはマエケン=前田健太投手である」と2ちゃんねるなどで言われていましたが、これも同じことです)
…と、話が大リーグまで飛躍しましたが、このように「学生がキャッシングで潰れる」ということは、消費者金融にとっても実はいやなことなのです。そのため、学生が借り入れによって潰れないよう、限度額(極度額)に関しては、社会人よりもかなり厳し目に審査するんですね。
お金を借りたい人にとっては、時にマイナスだが…
こういう「消費者金融が、破産者を出さないために融資を渋る」というのは、「何でもいいから、今すぐお金を借りたい!」という人にとっては、意地悪に写るものです。
しかし、「その優しさを、時には嫌がり」というキロロの歌のフレーズ(未来へ)のように、「自分にとって本当にプラスになる人の態度」というのは、しばしば意地悪やおせっかいに感じられるものなのです。
「一番優しく貸してくれる」のは闇金業者である
- すぐに融資してくれる
- 学生でもたくさんお金を貸してくれる
- 厳しい審査なしでキャッシングできる
という「やさしい」条件を集めていくと、要するにヤミ金になります。これを見ても「優しく審査・融資してくれる業者」というのが、いいものではない、ということがわかるでしょう。
学生がお金を借りようとすると、確かに壁が多いです。急ぎでお金が必要でパニックになっている時など「くそ!」と思うこともあるでしょう。
しかし、中島みゆきの「そんな時代もあったねと、いつか笑える時が来るわ」という歌詞のように、そういう「パニック」は、大体大したことではないのです。
目先のお金で人生を狂わすことなく「払えないものは払えない」と腹をくくって、時には人間関係や自分の人生を見直すことをおすすめします。