キャッシング審査で必要な本人確認書類類は、まず、主に下の3種類のどれかです。
- 運転免許証
- 保険証
- パスポート
で、準レギュラーとして―。
- 住民基本台帳カード(住基カード)
- 公的証明書
となります。「公的証明書」の種類は、後ほど解説します。
そして、外国人の方の場合―。
- 特別永住証明書
- 在留カード
…というのが必要書類(身分証明書)です。以下、カードローン審査で必要になる本人確認書類について、さらに詳しくまとめます。
運転免許証と、運転経歴証明書が一番いい
これらの身分証明書の中で、一番審査に申し込みやすいのは―。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
です。運転経歴証明書については、後で説明します。
運転免許証が、なぜ一番審査に申し込みやすいのか?
これは下のような理由です。
- 顔写真がついている
- 毎日持ち歩くことが多いので紛失時に気づきやすい
- ↑(他人が持ちだして審査を受けている…という危険性が低い)
という理由です。後者については、ネット申込みだと申し込み者の顔が見えないので、もしかしたら他人かもしれないんですね。
盗んだ運転免許証を使って、審査申込みしているという可能性も考えられるわけです。
運転免許証でもそれはありうるのですが、他の本人確認資料と比較すると、そういうリスクが少ないです。逆にパスポートの場合、普段めったに確認しないので、これは盗まれていても気づきにくい身分証明書=信用度が低いということです。
というわけで、相対的に運転免許証が一番有利になるんですね。一部のキャッシング業者やブランドでは、審査項目の中に「運転免許証の有無」という項目があるくらいです。
運転経歴証明書とは?
運転経歴証明書というのは、「年齢などの理由で、免許を自主返納した人」がもらうものですね。「この人は、以前はゴールド免許の持ち主でした」などのことがわかるわけです。
警視庁としては、高齢者の交通事故を減らすためにも、できるだけ運転免許証を自主返納してほしいと願っています。そのため自主返納するメリットとして、あちこちの会社のサービス・商品で割引を受けられる、という特典を用意しています(もちろん、公的なサービスでも優遇されます)。
というのが運転経歴証明書です。本人確認書類の効力としては、キャッシング審査でもクレジットカードの申し込みでも、それ以外の場面でも、運転免許証同様に効果が高いものです。
公的証明書とは?
公的証明書の種類は、ハッキリ言って無数にあります。どこまでキャッシング審査で認められるかは、その業者・ブランド・銀行によって異なります。
一例として、ここまで書いた以外の公的証明書を書くと、下の通りです(運転免許証なども、公的証明書です、実は)
- 船員手帳
- 戦傷病者手帳
- 電気工事士免状
- 宅建主任証
- 無線従事者免許証
- 動力操縦者運転免許証
- 耐空検査員証
- 猟銃・空気銃所持許可証
- 教習資格認定証
- 検定合格証(警備員に関するもの)
…という風です。「ありとあらゆる資格の免状」が並んでいることに気づくでしょう。
特に「不動産・猟銃・無線・動力車」などの「一般人が簡単に扱っては困る」というものは、国がしっかり認定をするわけです。だから、これらが「公的証明書」として認められるんですね。
運転免許証もよく考えたら「自動車を運転する資格」なので、「資格の免状、公的証明書になる」というのは、割と普通のことなのです。
身分証明書と、現住所が異なる場合
たとえば長期出張に出ている時など「現住所が、身分証明書の住所と違う」ということはよくあるでしょう。こういう場合は、補助的な書類を追加で提出することで、審査通過できます。
- 住民票の写し
- 印鑑証明書
- 公共料金の領収書
などです。住民票は長期出張ではなく、完全に転居した時のものですね。転居してすぐで、まだ運転免許証やパスポートの更新をしていない…という時に、こうやって住民票をもらって、それを提出するわけです。
(印鑑証明書も同じです)
公共料金の領収書とは?
これは、下のようなものの領収書です。
- NTT(電話)
- ガス
- 電気
- 水道
- NHK
というものです。そこで生活している限りはこれらの請求書や領収書が来るので、それを提出すればOKです。
また、マンスリーマンションの場合、これら公共料金の領収書は来ないでしょう。そのマンスリーマンションの賃貸会社が管理しているし、公共料金は最初に一括で払っているからですね。
その場合、そのマンスリー・ウィークリーマンションの、家賃の領収書を出せばOKです。そこに住んでいるからこそその領収書があるわけですから、これで十分代替書類になります。
外国人のキャッシング審査の必要書類について
外国人がカードローン審査を受ける場合は、下の2種類の書類が必要です。
- 特別永住証明書
- 在留カード
(どちらかでOKです)
で、たまに「外国人登録証」と書かれていますが、これはほぼ間違いと思ってください。というのは―。
- 外国人登録証明書は、2012年7月9日に廃止された
- 一応有効期限があったが、2015年7月8日でほぼ終わった
ということです。「ほぼ」というのは「満16才の誕生日まで」という人がいたり、在留の目的によっては、もっと長い期限が特別に与えられた人もいたからです。
(公務で来日していた人などですね)
ということで、「絶対に間違い」というわけではないのですが、「かなりの確率で、外国人登録証明書はもう間違い@古い情報」と思ってください。
(つまり、そのような情報を載せているキャッシングの解説・まとめサイトは、最新の情報は載せていないということです)
ちなみに、外国人登録証明書は廃止されてどうなったのかというと、「全部、在留カードに統合」されています。
(参考:法務省 入国管理局http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_1/point_3-4.html)
特別永住証明書とは?
特別永住証明書は、簡単に言うと「在日朝鮮人・韓国人・台湾人」のための証明書です。「特別永住」の意味をまとめると―。
- 戦争終了時点で、日本に住んでいた
- 戦後はしばらく「日本人」だった
- しかし、1951年のサンフランシスコ平和条約で「それぞれの国籍」に戻った
- 「民族性」が保たれた一方、「日本国民の権利」を失った
- そのため「特別永住者」として、その権利を保証することにした
ということです。普通の永住者と違い、こういう戦後の「特別な事情」があるということですね。それで「特別永住者」なのです。
特別永住証明書と在留カードは、根本的に違う
カードローンの情報サイトでは、よく「外国人のキャッシング審査」というくくりで、「特別永住証明書」と「在留カード」を一緒に扱っています。この記事でも、序盤ではわかりやすくそうしました。
しかし、ここまでの説明通り「特別永住者=在日韓国人・在日朝鮮人など」なので、「ほぼ日本人」のようなものなのです。少なくとも、学校は普通に通っていることが多いですし、仕事もそのまま普通に就職するのがほとんどです。
在日朝鮮人や韓国人・台湾人の友達がいた人なら、「彼らがいたって普通」というのは知っているでしょう。「普通」などとわざわざ書く必要もないくらい、彼らは「普通に日本人」です。
ということで、キャッシング審査で提出する書類こそ「特別永住証明書」ですが、傍から見たら、彼らが申し込みしても、「普通の日本人が、カードローン審査を受けている」という風にしか見えないんですね。
(たとえば無人契約機・自動契約機などでばったり会ったとしても)
ということで、特別永住者については「外国人のキャッシング審査」という括りにするのは、個人的には間違っているような気がします。何はともあれ、「特別永住証明書」の意味は、こういうものです。
(結構「民族とは何か」という、奥深いテーマを訴える書類なんですね)
本人確認書類の別の呼び方
本文の中でも、あえていろいろな呼び方を使い分けましたが、まとめると、本人確認書類には下のような呼び方があります。
- 身分証明書
- 身分確認資料
- 本人確認資料
- 身元証明書類
何にしても、すべて同じ意味で。このページで説明してきたような種類の書類を提出していただけばOKです。