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横浜銀行カードローンの審査では職場への在籍確認が必須

横浜銀行カードローンの審査でも、勤務先への在籍確認は必須となっています。これは横浜銀行だけでなく、どの大手の消費者金融でも銀行カードローンでも同じことなので、「当たり前」と考えてください。

もちろん「職場にバレたくない」「土曜日・日曜日・祝日で勤務先が閉まっているので、確認したくてもできない」などの理由で、在籍確認を回避したい…という人もいるでしょう。横浜銀行ではそれはできませんが、他の業者・銀行ならできる(選択肢もある)ので、それを解説します。

銀行カードローンの審査でも、在籍確認は省略されることがある

実は、消費者金融だけでなく銀行カードローンの審査でも、在籍確認は省略される(なしで借りられる)ことがあります。こちらはプロミス・SMBCモビットのように自分で申し込んで何かする…ということはできないのですが、銀行側の判断によって、なしでもOKとなる…という場面があるということです。

「なしでも借りられる条件」というのは、

  • 借入希望金額が小さい
  • 返済能力が高い(年収が多いなど)
  • クレジットヒストリーが良好(返済の遅延・延滞などがない)
  • その他、総合的に信用度が高い

…というような条件です。ひとことで言うと「信用できる」「与信リスクが低い」ということですが、そういう人だと、銀行カードローンの審査でも在籍確認は省略されることがあるのです。

法律的に、在籍確認は省略してもいいのか?

「在籍確認が省略されることもある」…と書くと、

  • 審査が緩いのでは?
  • 貸金業法・銀行法的に、省略していいのか?

…という疑問が湧くでしょう。これは実は「全然OK」なのです。

職場への在籍確認というのは、もともと法律で義務付けられているものではなく「それぞれの業者・ブランド・銀行が自主的にやっている」というだけなんですね。キャッシング業者・ブランドに課されているのは「返済能力調査義務」だけであり、「返済能力さえしっかり調査できているのであれば、その方法は問わない」という風になっているのです。

(方法は問わないとは言っても、もちろん倫理的に問題のない方法に限られます)

つまり「返済能力が高い人」「デフォルト(債務不履行)のリスクがない人」であれば、その時点で「返済能力をしっかり調査できている」ということなので、別に職場に電話連絡をする必要はないのです。

ちなみに、この「返済能力調査義務」というのは貸金業法21条1項5に定められているものですが、「銀行法」「割賦販売法」については、返済能力調査義務すら書かれていません。

(割賦販売法というのは、クレジットカードのショッピング枠を規制するための法律です)

一応銀行法も割賦販売法も「金融庁・財務省からの通達」という形で、規制はされています。通達も法律とほぼ同じ効力は持っているので、これはこれで良いのですが、「キャッシングに関する法律は、消費者金融に適用される貸金業法だけが異様に厳しい」ということは、知っておいてください。


以上、横浜銀行カードローンの審査の在籍確認と、それに関する法律について書きました。ここからは在籍確認の歴史など、さらに深い知識をまとめていきます。リテール金融(個人向け融資)の歴史に興味がある人は、ぜひ読んでみてください。

在籍確認の歴史・始まったきっかけ

『理解されないビジネスモデル 消費者金融』(藤沢久美など/時事通信出版局/2008年)という書籍を読むと、1960年代などのサラリーマン金融の黎明期に、どのようにこの業界が発展してきたか…ということがわかります。そして、その中でアコムの木下社長のインタビューがあるのですが、これで「アコムが在籍確認を導入したきっかけ」についても語られています。

アコムの場合、在籍確認だけが突然始まったわけではなく、八重洲に東京の第一号店を出した頃から、だんだん融資の人数・規模が大きくなっていき、貸し倒れも増えてきた分「より確実な本人確認が必要になった」ということなんですね。

当時は今と違って、運転免許証などの身分証明書でも、偽造が簡単でした。偽造防止の技術が進化していなかったので「見た目だけ似せればそれでOK」というレベルだったんですね。ということで、本人確認資料だけでは信用できない…という理由から、勤務先への在籍確認もするようになったのです。

与信審査において、本人確認が徹底される理由

クレジットカード・キャッシングなどの与信審査で、在籍確認などの本人確認が徹底されるのには、理由があります。最近でこそだいぶ少なくなりましたが、以前は「ごく普通の人」でも、平気で「なりすまし詐欺」を働いていたのです。

たとえば『サラ金トップセールスマン物語』(笠虎崇/2005年/花伝社)という本を読むと、お借りに来た人が「連帯保証人の偽物を立てていた」として、社内でブラックリストが共有される場面があります。「○○店で、そういう詐欺事件が発生したので、同じような手口を使う申し込み者に気をつけるように」…という連絡です。

これを聞いて、その時ちょうど新しい融資審査で本人確認をするところだった主人公の八木は「大丈夫かな」と不安に思うのですが、とにかく昔の与信審査では、こういうことがごく普通に起きていたんですね。

現代でこそ、「こういう成りすましは、反社会勢力などの悪人だけが使う手法」となっていますが、昔は「普通の借入者」も使っていた」わけです。

お金を借りる人というのは、世間が思っているほど善良ではないんですね。現代はともかく、昔はこういう「ヤクザ顔負け」の多重債務者がたくさんいたのです。(そういう人たちを相手に融資したり、取り立てをしたりするキャッシング業者も、実はかなり大変だったんですね。

…というような事件が相次いだので、勤務先への在籍確認などの本人確認をだんだんと徹底するようになったのです。いたずらに申し込み者に対していじわるをしている…ということではないんですね。

(そんな意地悪をしても、そもそも審査コストがかかるだけなので、業者も銀行も本当はやりたくありません)

持っているカード類を、20種類出させることもあった

これもやはり同じ笠虎崇氏の著書からのデータですが、本人確認のために「持っているキャッシュカード、レンタルビデオの会員証、病院の診察券など、すべての種類の番号を控えたというエピソードもあります。これらはもちろん偽造しようと思えばできるものです。

しかし、仮に20種類のカードを偽造するとなると、紙やカードの質を20種類揃えるだけでも大変です。5種類くらいは偶然かぶることもあるでしょうが、それ以上かぶることはないので、ある程度の種類の紙やカードの質を用意しなければいけません。

また、デザインもしなければならないし、レンタルビデオ店の住所・病院の住所・電話番号など、あらゆる情報を調べる必要があります。ということで、「確かに1つだけの偽造は簡単だが、それを大量に偽造するのは難しい」ということですね。そのため、このようなカード類を全部確認する…という本人確認も、昔はあったのです。

そういう時代と比較すると、現代のカードローン審査というのは随分本人確認が簡単になったんですね。今でもそのため、職場への在籍確認くらいは甘んじて受けなければならないのです。

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