消費者金融・サラ金・街金・ヤミ金の違い―。これらは下の通りです。
- 消費者金融…合法(主に大手を指す)
- サラ金…合法(主に中小業者を指す)
- 街金…サラ金と同じ。しかし、ややヤミ金に近いイメージ
- ヤミ金…違法。悪徳業者
という風です。
消費者金融・サラ金・街金は、本来同じ意味
- 消費者金融
- サラ金
- 街金
この3つは本来同じ意味です。ただ「サラ金」という言葉はイメージが悪いので、大手のプロミス・アコム・SMBCモビット・アイフルなどは、こう呼ばれることを好みません。(少なくとも、自社や自ブランドを「サラ金」と呼ぶことはありません)
ということで、消費者金融という名前は、自然と大手に定着していきました。中小業者の場合も一応「中小の消費者金融」という分類ですが、世間的には「サラ金・街金」と呼ばれることが多くあります。
サラ金と街金の違い
サラ金と街金はほぼ同じですが―。
- サラ金…中小の消費者金融のイメージが強い
- 街金…少々ヤミ金融に近いサラ金
という感じです。これも正確な定義があるわけではなく、人々の使い方から「このような感じ」と言えるものです。
「街金」は、地域に密着した貸金業者、というイメージ
もう一つの違いとしては、街金はその地域にしか店舗がない、一店舗だけの地域密着型…という印象があります。これもあくまで「印象」ですが、そういう区別もできるでしょう。
「サラ金」の場合は、たとえばフクホー・フタバ・ライフティなどの中堅消費者金融を指すこともあります。これらは支店を多く持っていたり、全国のどこに住んでいても借り入れできるなどの点で「街金業者」というイメージはありません。
…という地域性の違いもありますが、基本的にはやはり同じと考えてください。
「街金」の方が、「ヤミ金融」のイメージが強い理由
本来同じ意味なのに、なぜサラ金よりも街金の方が、「悪徳業者」というイメージが強くなるのか―。これは下のような理由です。
- 小規模なので、貸金業法改正などで生き残れず、ヤミ金化した
- 悪事は手広くやるとバレやすいが、小規模にやるとバレにくい
ということです。特に2006年~2010年の貸金業法・出資法などの改正は、消費者金融にかなりの打撃を与えました。
- 武富士…実質倒産
- アイフル…倒産寸前まで行く→今は完全復活
- プロミス・SMBCモビット…SMBCグループの会社になる
- アコム…三菱UFJ銀行の傘下に入る
- レイク・ノーローン…新生銀行グループに入る
という風です。大手の場合はこのように銀行のカードローンになったり、ブランドになったり、グループの一企業になるなどして生き延びることができました。
しかし、資金力やブランド力のない中小の消費者金融は、この時期かなりつぶれてしまったのです。その一部はヤミ金化していったわけですね。
このあたりの流れは『闇金ウシジマくん』などにも書かれています。『闇金ウシジマくん』には丑嶋の会社「カウカウファイナンス」のライバルも登場しますが、その中には、こうした「中小の消費者金融から転落した」闇金業者が存在します。
街金業者には「現金化業者」なども含まれる
街金がさらにダークなイメージが強いのは、いわゆる「現金化業者」が含まれているため。現金化業者というのは―。
- クレジットカードの現金化
- 携帯キャリア決済の現金化rh
などのことを言います。どちらにしても―。
- どうでもいいアイテムを、10万円などの高額で買わせる
- そのアイテムを、8万円や9万円などで買い取る
という仕組みです。これによって、クレジットカードや携帯キャリアのショッピング枠しかない人でも、現金を借り入れることができるのです。
現金化は違法行為である
ただ、クレジットカードにしても携帯キャリアにしても「現金化でお金を調達する」というのは違法行為です。法律で罰せられるわけではありませんが、それぞれのクレジット会社・携帯キャリアの利用規約に反しているので、即刻強制解約となります。
また、残高を一括請求されたり、ペナルティとして違約金が追加されたり…という風に散々な結果になります。もちろん、個人信用情報でも「強制解約・退会」としてブラックリスト入りします。
(強制解約・退会は、大体5年ほど記録が残ります)
また、現金化をして返済不能になった場合、自己破産しても「免責が下りない」ということがあります。つまり「借金がチャラにならない」ということです。自己破産自体はできるのですが、それで借金をチャラにすることを、裁判所が認めてくれない…ということですね。
しかも、高額の手数料を現金化業者に取られた上に、クレジットカードの利息なども払っていかなければいけない…、ということで「踏んだり蹴ったり」のシステムなのです。
…というような現金化業者も含まれているので(少なくとも世間の呼び方では含まれることが多いので)、街金業者はさらにブラックなイメージが強いわけですね。
「消費者金融」という呼び方も減少傾向に
最近では、消費者金融という呼び方も、特に大手のキャッシングブランドの間では減ってきました。今使った通り「キャッシング」という言葉、あるいは「カードローン」が主流になっています。
以上、消費者金融・街金・サラ金・ヤミ金融…の意味の違いをまとめました。何にしても、当然ですが、ヤミ金融からは借りないようにしてください。