金利・利息・利子―。この3つの意味の違いは、下の通りです。
- 金利…「パーセント」のこと
- 利息…実際に支払う「○○円」という金額
- 利子…利息と同じ。「自分が儲ける側」の時に主に使う
たとえば「金利」は、プロミスだと「17.8%」となっています。そして、これで1万円を1ヶ月借りると大体「150円」かかりますが、この―。
- 17.8%=金利
- 150円=利息・利子
となります。そして、プロミスの側からしたら「自ブランドの利益」になるので「利子」、支払う利用者の側からしたら「利息」となります。
(利息と利子の違いについては、明確にこう決まっているわけではないのですが、あくまでイメージです)
「金利」も意味も分かれる
金利にはいろいろな呼び方があります。
- 年利
- 年率
- 利率
- 実質年率
というようなものですね。それぞれ違いを説明すると―。
- 年利と年率…同じ
- 利率…年利・月利・日利など、すべての期間の金利の総称
- 実質年率…「年率」とほぼ同じ
ということです。実質年率と年率の違いは、あえて書くなら―。
- 年率…途中の返済が一切なく、「1年に1回だけ返済する」という場合
- 実質年率…途中の返済があるので「大体、実質1年でこのくらいです」という金利
となります。ただ、これは少々強引で―。
- 実際には、「1年に1回の支払い」などあり得ない
- 「途中の返済額」も「年率を12ヶ月で割った」ものなので、大体同じになる
ということで、「年利」と「実質年率」はほぼ同じ意味と考えていいです。一応「絶対にこの年率になるとは限らないよ」という「念押し」で、「実質」とつけているような感覚です。
年利・月利・日利の違い
意味はいうまでもなく―。
- 1年
- 1ヶ月
- 1日
の各期間でかかる金利です。この使い分けは、特に「質屋」の時にします。理由は―。
- 質屋は「数日で完済する」という人も多い
- 最長の融資期間も「3ヶ月」である(流質期限)
ということで、質屋に「年利」は関係ないのです。「日利」か「月利」しかないんですね。ということで、質屋の場合はこの2つがよく用いられます。
しかし、消費者金融や銀行カードローンの場合は、数年がかりの返済が多いので「年利」を使うのが基本。そして、「他の業者・銀行・ブランドも年利を使っているから、比較しやすくうちも年利」ということで、みんな「実質年率」を使っているのです。
年利・月利・日利の計算の仕方
実際にどうやって計算するのか―。たとえば消費者金融の年利「18%」で、月利や日利を計算しましょう。
たとえば「1万円」を1ヶ月借りると、その18%ですから「1800円」が1年でかかります。
- 1年で1800円の利息
- ということは、「1800円÷12」で、月の利息が出る
- 1800円÷12=150円
- よって、月の利息は150円
「1万円借りて150円」ということは「1.5%」です。つまり、「年利18%」の時の月利は「1.5%」なんですね。
では、ここからさらに「日利」を出すとどうなるでしょうか。
月利から日利を出す
1ヶ月で150円ということは、「150円÷30=5円」で、「1日あたり5円」の利息となります。「1万円借りて、5円」です。
ということは「0.05%」ですね。消費者金融の日利は「0.05%」なのです。ただ、これは途中の返済状況によっていろいろ変わってきます。
「日利0.05%」ということは、毎日「前日の借入残高×1.0005」をしていけばいいのですが、これだと1年後に、1万円が「1万1996円」になります。つまり、「約1万2000円」ですね。
「1万円が1万2000円になった」ということは「年率20%」です。ということで、当初の「18%」とは、微妙に違うんですね。
ということで、「日利・月利・年利」というのは、単純に「30倍、365倍」とやっていけば出るものではないのです(実際はかなり複雑です)。
ということで、ただの「年率」ではなく「実質」をつけて「実質年率」としているんですね。「大体このくらいの年利になりますよ」ということです。
返済をサボればサボるほど、利率は高くなっていく
上の例は「1万円」を「1年間まったく返済しなかった」という計算です。それで「20%」になったわけですね。では「2年間返済しない」場合はどうでしょう。
これは「約22%」になります。「1年」の時より、2%高くなっていますね。正確には「2年後に、1万円が「1万4397円」になっている、ということ。
1万円に対して4397円の利息なので、「2年間で、43.9%」ということです。約「44%」ですね。
で、2年間なので1年あたり「22%」というわけです。このように「返済しない期間」が長くなればなるほど、金利は高くなっていくのです{遅延損害金なども含まれますしね)。
ということで、どんなキャッシング方法で借りるにしても、「できるだけ小まめに、早く返済する」ということが大事です。これからお金を借りる人は、この意識を忘れないようにしてください。