20才未満・10代の人がキャッシングをして、トラブルに巻き込まれるケース―。これは多数ありますが、最初は大体「小さい借り入れ」から始まっています。
その借り入れの返済ができなくなり、サラ金・街金から借り、さらにヤミ金融から借り…というように徐々に「レベルアップ」してしまうわけですね。
基本的に、サラ金・街金に手を出さないように
たとえば貸金業者として正規の登録をしているような「信用できる」業者でも、絶対に正しいとは限りません。彼らは「紹介屋」をしている可能性があるからです。
- その業者は、正常に営業している
- 未成年がやってくると「うちでは貸せない」と断る
- そして「ここならいいかも」と、闇金業者を紹介する
というケースです。いきなりヤミ金融の紹介ではなく、もう一つサラ金を紹介して、そのサラ金から闇金業者の紹介…というパターンが多いです。
こうしてワンクッション入れておけば、最初の業者は今後も「正規の貸金業者」として、営業しやすいわけですね。このため、見かけは正規でも、実はヤミ金融の出張所という、「紹介屋」が危険なのです。
「紹介してあげる」と言われたら、必ず疑う
基本的にキャッシングの世界で「紹介してあげる」というのは、すべて詐欺の手口と思ってOKです。
- その業者で借りれなければ、まともな業者すべてで借りられない
- 借りられるにしても、他の業者の利益を増やすようなことを、わざわざしない
ということです。キャッシングというのは「利用者にお金を貸して、利益を得る」仕事ですから、融資できる相手だったら、必ず自分のところでするのです。
だから、最初のA社で融資できないということは、次のB社も融資できないのが普通なんですね。A社・B社の両方がまともだったら、そうなるはずです。
ということで、「うちでは貸せないけどB社なら」という紹介は、あり得ないのです。こういうことを言い始めた時点で、たとえ正規の登録をしている貸金業者でも、怪しいと思ってください。
ヤミ金でも、正規の登録をしている業者は多い
特に学生の人は、「ヤミ金は、正規の登録をしていない」と思っているでしょう。しかし、実はしている業者も多いんですね。そういう「正規の登録をしている闇金業者」を「トイチ」と呼びます。
トイチという名前の由来は、彼らが持っている登録番号が「都(1)第○○○○○号」というもののため、「都(1)」で始まっているため、「トイチ」と呼ばれるんですね。
(これは東京で営業している場合です。東京都知事の認可、ということですね)
「都(1)」の意味は?
これは「登録してから3年以内」ということ。当然ですが、闇金業者は登録してはすぐに削除ということを繰り返しているので、「都(1)」よりも上の番号に出世することがないのです。
ということで、闇金業者の被害の報告のほとんどは「都(1)」になるのです。そこから「トイチ」という名前がついたんですね。
未成年・10代の人がキャッシングのトラブルに巻き込まれる時も、やはりトイチの被害が多いです。そのため、お金を借りる相手の業者の番号を見て、「都(1)」だった場合は、くれぐれも借りないようにしてください。
トイチでなくても信用してはいけない
さらに言うなら、先に書いた「紹介屋」の例があるので、「都(1)」以外の番号でも完全に信用してはいけません。基本的に未成年・10代に融資するような業者は、悪徳業者が多いと疑ってかかるくらいがベストです。
クレジットカードの現金化は絶対にやらない!
また、「クレジットカードの現金化に手を出す」というのも、20才未満の方にありがちなトラブルです。現金のキャッシングができなくても、クレジットカードのショッピング枠なら30万円までもらえるので、それを利用してしまう…ということですね。
クレジットカードの現金化に手を出してはいけない理由は、下の通りです。
- カード会社に発覚したら、強制解約になる
- 強制退会だけでなく、借入残高を一括返済しなくてはいけない
- 現金化業者の手数料は、10万円につき1万円程度と、非常に高い
- しかも、クレジットカードの利息も自分で払っていく
- カード会社は、常に覆面調査をしている
- これで自己破産しても、借金がチャラにならない
ということです。クレジットカードの現金化自体はまだ完全に違法ではない「グレーゾーン」です。しかし、カード会社の規約では、ハッキリ禁止されています。
規約に違反した以上、強制解約は当然ですし、一括返済も当然請求されます。
また、遅延損害金のようなペナルティ金利が課される場合もあります(違反時の罰金として)
自己破産できないのが特に怖い
特に怖いのは、未成年でも大人でも、クレジットカードの現金化で破産した場合、自己破産できないということ。正確に言うと自己破産はできるのですが「借金がチャラにならない」ことがあるのです。
自己破産の「免責不許可事由(借金がチャラにならないケース)」として―。
- ギャンブル
- 投資
- 浪費
などがあるのですが、その一つに「詐欺的な借り入れ」というのがあるんですね。クレジットカードの現金化は「クレジット会社を騙した」ということで、詐欺的な借り入れに該当するのです。
ということで、自己破産しても借金帳消しにできず、いつまでも延々と借金を返済していかなくてはならない…という生き地獄に落ちる可能性があります。
このトラブルは20才未満・未成年の方に限った話ではありません。大人でもたまにあります。しかし、特に18才・19才などの若者・学生は騙されやすいので、注意してください。
以上、未成年・10代・20才未満の人々がキャッシングをしていて、遭遇しやすいトラブルや詐欺についてまとめました。こうした知識を仕入れて、悪人にだまされないよう、世の中をわたっていっていただけたらと思います。