キャッシングの基礎

カードローンの最低返済額とは?ゆっくり返済すると、利子総額が膨大になる!

050

最低返済額というのは「毎月これだけは絶対に返済しなさい」という金額。これが安ければ安いほど月々の負担は小さくなりますが、代わりに完済は遅くなります。

完済が遅くなるということは、それだけ利子総額も増えるということ。つまり、それだけ損をします。「先憂後楽」という四字熟語もありますが、この言葉通り「先に大変な思いをして、後で楽した方がいい」ということですね。

(ちなみに、先憂後楽は「後楽園」の語源でもあります)

消費者金融と銀行カードローンの最低返済額・一覧

消費者金融と、主だった銀行カードローン(の一部)の最低返済額を、一覧にします。

(消費者金融はみんな上限金利が同じなので、最低返済額も同じになります。プロミスだけ17.8%と微妙に低金利ですが、最低返済額自体は同じです)

  • 三菱UFJ銀行…1000円
  • ソニー銀行…2000円
  • 新生銀行カードローン レイク…3000円
  • 消費者金融…4000円
  • みずほ銀行…1万円

という風です。ポイントをまとめると下のようになります。

  • 消費者金融の最低返済額が高いのは、金利が高いからである
  • 法的に、消費者金融の金利だと、最低返済額も高くしないといけない
  • みずほ銀行が高いのは、比較的「お堅い」銀行だから

金利に関しては、この中ではみずほ銀行が特に低いのですが(一番はソニー銀行)、低金利のみずほ銀行でも、最低返済額は断然高くなっています。これは上に書いたように「堅実」な方針だからです。

しっかりした人しか審査を通さない、ということですね。

最低返済額だけ返済するのは、極めて危険

たとえば消費者金融で「10万円借りて、毎月4000円だけ支払い」という風にすると下のようになります。

  • 返済期間…32ヶ月(2年8ヶ月)
  • 利子総額…2万6242円
  • 完済まで「約3年」かかる
  • 10万円借りて、2万6000円の利息を払う

これを見ると多くの人が愕然とするのではないでしょうか。これが「最低返済額だけ払う」ことの恐ろしさです。

ちなみに、どんな計算になるのか、返済シミュレーションの結果を下に一覧にします。

月数 元本 利息 残高
1 100000円 1500円 98%
2 97500円 1463円 95%
3 94963円 1424円 92%
4 92387円 1386円 90%
5 89773円 1347円 87%
6 87119円 1307円 84%
7 84426円 1266円 82%
8 81693円 1225円 79%
9 78918円 1184円 76%
10 76102円 1142円 73%
11 73243円 1099円 70%
12 70342円 1055円 67%
13 67397円 1011円 64%
14 64408円 966円 61%
15 61374円 921円 58%
16 58294円 874円 55%
17 55166円 827円 52%
18 51991円 780円 49%
19 48766円 731円 45%
20 45493円 682円 42%
21 42169円 633円 39%
22 38795円 582円 35%
23 35369円 531円 32%
24 31890円 478円 28%
25 28359円 425円 25%
26 24773円 372円 21%
27 21133円 317円 17%
28 17437円 262円 14%
29 13684円 205円 10%
30 9874円 148円 6%
31 6007円 90円 2%
32 2080円 31円 0%

このシミュレーションから学べるポイントをまとめると―。

  • 返済率が半分になるのが、ようやく18ヶ月目(1年6ヶ月)
  • 1年かかっても、まだ3分の1しか返済できていない(残り67%)

ということです。最低返済額が小さいというのは、これだけ悲惨なことなんですね。

「最低返済額が小さい!」という宣伝に乗せられないように

キャッシングの情報サイトではよく「○○銀行のカードローンは、最低返済額が2000円から!」などと、その安さを宣伝しています。確かに、本当にお金がなくて困っている人にとっては、それは助かることでしょう。

しかし、上の返済シミュレーションを見てもわかる通り、最低返済額が小さいというのは、本当に危険なことなのです。

もし「毎月1万円」返済していたら?

これがもし「毎月4000円」でなく「毎月1万円」返済していたら―。これは下のような結果になります。

  • 返済月数…11ヶ月
  • 利子総額…9162円

という風です。さっきの場合と比べると下のようになります。

  • 返済月数…21ヶ月(1年9ヶ月)の差
  • 利子総額…1万7080円の差

これを見て「大きな差」と思うか「小さな差」と思うかは、大変な違いです。その説明を箇条書きすると下のようになります。

  • 10万円で1万7080円なので、「17%」である
  • 自分の所得の17%が、利息で消えるのに等しい
  • この生活を生涯続けると、「生涯年収の17%」が、利子で消えることになる
  • サラリーマンの生涯年収は、今後は2億になる
  • つまり、生涯で「3400万円が消える」のに等しい

恐ろしいですが、借金をしまくって全然返済しない人というのは、人生でこのくらいのロスをするんですね。

実際、歌手のさだまさしさんは「28億円」借金し、「7億円」の利息を払っています。さだまさしさんの場合は「人生の糧になる」使い道だったし、返済生活だったので、もちろん問題ありません。

私が書きたいのは、上に書いた「3400万円が利息で消える人生」は、実際に起こりうるということです。借金に頼る生活というのは、そのくらい危険なんですね。

消費者金融はあくまで、急場をしのぐだけにする

ということで、消費者金融にしても銀行カードローンにしても、とにかく「急場をしのぐ」ためだけに使いましょう。これで、事業の資金を継続的にやりくりするとか、いつまでも借りたままにしておくとか…。そういう生活は絶対にしてはいけません。

「1万円返済」と「4000円返済」の違いを見てもわかったでしょうが、早期返済するなら、消費者金融もそれほど怖くないのです(というより、全く怖くありません)。

もし、やむを得ない事情で銀行カードローンや消費者金融などのキャッシングを利用することになったら下の点を意識してください。

  • 絶対必要な金額しか借りない
  • とにかく早期返済する

(当たり前のように言われていることですが、守れていない人が非常に多いのです)

早期返済が一番の「低金利」である

銀行キャッシングと消費者金融を比較すると、「銀行キャッシングの方が低金利」というのは誰もが知っています。

  • 銀行カードローン…14.5%程度
  • 消費者金融…18.0%程度

というのが普通のキャッシングでかかる金利ですね。明らかに銀行カードローンの方が金利が安いのですが、「消費者金融の方が、毎月2倍多く返済する」という条件にすると、消費者金融の方が利息が半分近くになります。

もちろん、これは「消費者金融が安い」ということではなく「早期返済が安い」ということ。返済ペースを早めると、トータルの利子総額をそれだけ小さくんできるんですね。

ということで、支払う利子総額を小さくしたい人は、「低金利」や「無利息期間」にこだわるのももちろん大事ですが、何よりも「一気に完済する」ということを意識してください。

早期完済するために重要なこと

多重債務者で、クレジットカードの強制解約を食らった私の経験からいうと、早期完済をするには「とにかく働いて、稼ぐ」ことです。この利点は、「収入が増える」というのもありますが、もう一つ「支出が減る」ということもあります。

「遊ぶ時間がないので、自然と遊びの支出が減る」ということですね。これを悲しい人生という人もいるかも知れませんが、私は「いつまでも借金を抱えたままの人生」の方が、よほど悲しいと思います。

借金は、必要に迫られて最低限する分には仕方ないし、そういう時は非常に役立つサービスです。(だからこそ、古代バビロニアの時代から、貸金業者が存在したのです)

という風に、貸金業自体はいいものなのですが、それでも借金をしたら、とにかく一日でも早く完済する…ということを意識してください。

キャッシングの基礎のコンテンツ

今日中に融資可能

カードローン一覧

TOP