カードローンのルール

キャッシング審査の申し込みの収入欄は、自己申告でいい ~収入証明書は不要~

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キャッシング審査の申し込みの収入欄は自己申告でいいのか―。結論はOKです。ポイントをまとめると―。

  • 借入総額50万円までは、収入証明書はチェックされない
  • 職業などに照らして不自然な場合はチェックされる
  • 自営業は50万円以下の借り入れでも所得証明書が必須

…という風です。以下、詳しくまとめます。

50万円までのキャッシングは、収入証明書がいらない

貸金業法で「50万円以下のキャッシングは、収入証明書が不要」というルールになっています。もう一つ、「すべての業者での借り入れが、100万円以下だったら所得証明書不要」というルールもあります。

どちらも、後半で貸金業法の該当部分を詳しく解説しているので、興味がある人は読んでみてください。

で、そのように貸金業法でハッキリと決められているので―。

  • 単独融資で「50万円」
  • 複数融資で「100万円」

までは、年収証明書を確認しなくても(提出しなくても)いいのです。ということで、口で言うだけ(書くだけ)の「自己申告」でいいんですね。

職業や勤続年数と照らし合わせれば、大体わかる

収入欄が自己申告ということは、当然「嘘をついて、給料を水増しして申し込む」ということも、できなくはありません。しかし、これはほとんどの場合バレます。理由は―。

  • 職業・勤続年数を照合すれば、大体の年収の基準はわかる
  • 他の業者で借り入れしていた場合、その時の申込情報も見ることができる

というものです。一つ目については、私達も日常生活で結構やっているでしょう。「新卒でトヨタに入って、今5年目か…。じゃあ、年収はこのくらいだな」というような推測ですね。

素人がやっても大体当たるのに、ましてキャッシング業者は「お金に関するプロ」です。申し込み者の年収を見抜くというのは、彼らの日々の仕事の一部ですから、その正確さは我々の比ではありません。

ということで、職業や勤続年数で嘘をつかない限りは、年収でも嘘がつけないんですね。では、勤続年数や職業についても嘘をつけばどうなるのか?

職業は在籍確認、勤続年数は源泉徴収票でわかる

まず、その職業が本当かどうかは、勤務先への在籍確認をすることでわかります。電話して、本当にそこで働いているかチェックする…というものですね。

勤続年数については、源泉徴収票を提出できるようなら、少なくとも一年は、そこで働いているということがわかります(少なくとも年度はまたいだ、ということです)。

実際、勤続年数は嘘をつくことも可能なのです。ただ「1年以上の勤続年数」だったら、とりあえずキャッシング審査としては「上等」なんですね。

「金利が銀行カードローンの半分近く」という超低金利のろうきんカードローンでも「勤続1年」という条件です。なので、消費者金融やクレジットカードの審査の場合、「とりあえず一年以上の勤続」で十分なのです。

(ちなみに、源泉徴収票は先にも書いた通り「50万円~100万円」の借り入れまでは、提出しなくてOKです。ただ、勤続年数や職業が不審がられた場合にチェックされます)

他の業者で借りた時の個人信用情報を見ればわかる

個人信用情報には、「事故情報・異動情報」だけが載っているわけではありません。以前他の業者・銀行で借りた時に、「その人が申し込んだ個人情報」なども、すべて見られるわけですね。

で、その時に「職業・勤続年数・年収」などをどう答えたか…というのも、当然わかるのです。で―。

  • あまりに年収が増えすぎている
  • 勤続年数の辻褄があっていない

というのが発覚したら、その時点で「この申し込み者は、虚偽申告をしている」ということで、審査落ちはもちろん、そのキャッシング会社の中で完全に「社内ブラック」となります。

一度社内ブラック・内部ブラックになると、半永久的に解除されない…と考えてください。つまり、その業者・銀行ではもう二度と借りられなくなる…、ということです。

(別に社内ブラックがあってもなくても、カードローン審査で嘘をつかない、ということは、人間的にも当たり前のことではあるのですが…)

貸金業法第13条3項の内容・要約

所得証明書の提出基準に関する貸金業法の条文は、「13条の3項」です。その部分を要約します。

  • 貸金業者は
  • 今から書くケースでは
  • 収入証明書を確認しなさい。
  • ただし、以前に確認済みの場合はOK

という内容です。たったこれだけのことを書くのに、大体350文字くらい使っています(笑)。

で「今から書くケース」というのが、2種類あります。

  • 1.その業者だけで、融資金額が50万円の時
  • 2.複数業者で、融資金額が合計100万円になる時

という風です。

つまり、「貸金業法第13条3項」が、さらに「2つ」に分かれるわけです。

  • 13条3項1…「50万円」の話
  • 13条3項2…「100万円」の話

で、さらにそれぞれが「イ、ロ」に分かれています。書かれている内容をまとめると、下の通りです。

  • 3項1「下の合計が50万円を超えたら~」
    • イ…その審査で、「新たに」与える限度額
    • ロ…他の契約で、「以前から」その人に与えていた限度額
  • 3項2「下の合計が、100万円を超えたら~」
    • イ…3項1の「イ・ロ」の合計
    • ロ…個人信用情報を見てわかった、他社からの借り入れの合計

…という風です。最後にもう一度まとめると、下の通りです。

  • 13条3項…下のケースでは、収入証明書を確認しろ
  • 13条3項1…単独で「50万円以上」
  • 13条3項2…合計で「100万円以上」
  • 3項1イ…今回与える限度額
  • 3項1ロ…別で与えている限度額
  • 3項2イ…自社で与えた限度額の合計
  • 3項2ロ…他社が与えている限度額の合計

つまり、全部で「7つの条文」が、貸金業法に書かれているわけですね。この13条3項の7つの条文によって、「キャッシング審査の収入証明書提出基準」が決められている…ということです。

貸金業法は、難しいことは書かれていない

これは貸金業法だけでなく、どんな法律文書でも同じですが―。

  • 難しい「内容」は書かれていない
  • 難しい「言葉」が書かれているだけ

なのです。一つ一つの言葉の意味を、「何だ、そういうことか。もっと簡単に言え」とツッコミを入れながら解きほぐしていくと、簡単に読めるものなんですね。

(少々時間はかかりますが)

法律文書の類が読めるようになると、自営業・個人事業主として独立してから、法人化する時なども簡単ですし、節税などでも「正しく、かつ効果的に」できるようになります。

サラリーマン・OLの方だと、あまりそういうことは関係ないかもしれないですし、自分の守備範囲に全力を尽くす、ということはプロフェショナルとして大事なことでしょう。

だから、別に無理に貸金業法のような法律文書を読み解く必要はありませんが、何か読まなければいけない機会があったら、その時は「難しいことは書かれていない」という意識を、持っていただけたらと思います。


以上、「カードローン・キャッシング審査の収入欄は、自己申告でもいいのか」「所得確認資料は不要なのか」という点についてまとめました。収入確認資料の提出で気になっている方に、参考にしていただけたら幸いです。

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