アルバイト・フリーターの人でもキャッシングは問題なく可能です。ここでは、アルバイトの方がお金を借りる場合のポイントをまとめていきます。
目次
- 1.アルバイトがキャッシングする時のポイント
- └ 1-1.消費者金融で早く借りる(問題解決が最優先)
- └ 1-2.最低限の少額を借り、短期間で完済する
- └ 1-3.1つ問題が片付くと、さらに冷静になれる
- 2.日本人の非正規雇用の現状
- └ 2-1.非正規雇用の割合は、どれだけ増えたのか?
- └ 2-2.「不本意で非正規になった」人の割合は?
- └ 2-3.「現状が不本意である」というのは良いこと
- 3.アルバイトの借入審査についての補足
- └ 3-1.銀行ではアルバイト・フリーターは借入不可?
- └ 3-2.アルバイトは、限度額いくらまで借入可能?
- └ 3-3.「年収の3分の1」までは、めったに借りられない
1.アルバイトがキャッシングする時のポイント
1-1.消費者金融で早く借りる(問題解決が最優先)
アルバイトの人がお金を借りる時は、銀行カードローンは基本的に検討する必要がありません。理由は―。
- 銀行カードローンだと審査落ちしやすい
- アルバイトで50万円以上借りるのは危険
- だから、50万円以上借りるべきではない
- 50万円までなら、消費者金融で十分(利息差も大したことはない)
- もし、消費者金融の審査で落ちるなら、生活が根本的におかしい
- その場合、債務整理や一本化・仕事探しなどをする必要がある
…ということです。基本的に「銀行カードローンでお金を借りる」というのは、会社員・OLの人のための選択肢です。アルバイトの人の場合―。
- 消費者金融で急ぎで借りて、早く問題を解決する
- その上で、日払いのアルバイトなどをして早く現金を手にする
- それで、さっさと完済してしまう
1-2.最低限の少額を借り、短期間で完済する
イマゼニでは繰り返し書いていますが、短期間で返済すれば、例え高利貸しで借りても、問題ないのです。ポイントをまとめると―。
- 「10日で1割」のヤミ金融で5万円借りても、翌日返済するなら利息は500円
- 資金繰りに困った時は「世界最強企業」のGEでも、高金利で資金調達をする
- カーネル・サンダースも、かつて高利貸しからお金を借りて事業をしていた
…ということです。10日で1割の利息(トイチ)は、実質年率にすると、約365%。これは大手の消費者金融の「20倍」の金利です。しかし、それだけの高金利でも「翌日返済」だったら、これだけ利息が小さいんですね。
(なので、日銭が必要な自営業の人など、地方では今でも普通にトイチの高利貸しを利用しています。「歓迎して」利用しているのです)
…というように―。
- 最低限の「少額」でキャッシングする
- それを、短期間で返済する
…というやり方だったら銀行で借りようと、消費者金融で借りようと同じなのです。なので、アルバイトの人は「審査落ちする可能性が高い」銀行カードローンよりも、まず急いで消費者金融から借りる。そして目の前の問題を解決する…、ということを大事にしてください。
1-3.1つ問題が片付くと、さらに冷静になれる
「目の前の問題をすぐに片付ける」ことのメリットは、「それによって冷静になれる」→「それ以降の問題を、さらに解決しやすくなる」ということにあります。
「多重債務者の人がどんどんまずい状況に陥っていく」というのは、「お金がない」ということもさることながら「冷静な判断力を失っている」というのが一番大きいんですね。
もし「借金の金額が多いから、不利になる」というなら、たとえば、株式会社・湯佐和の代表・湯澤剛氏のように「ある日突然、40億円の借金を背負ってしまった」ということもあるわけです。
また、25才のフリーターで、1億4000万円の借金を背負ったという、金森重樹氏という方もいます。彼も無事にこれを完済するのですが、その特徴として「多額の借金を抱えていても、夜は平然と寝ていた」ということがあります。
(これはカーネル・サンダースの場合も、やはり共通です)
というように、借金返済という問題を解決する時、一番大事なのは借金総額の多寡ではなく「冷静に、リラックスして状況を見ているかなんですね。その点で「目の前の問題をまず1つ片付けて、冷静さを取り戻す」ということは大事なのです。
(「冷静さが何よりも大事」というのは、長谷部誠のベストセラー『心を整える。』などを読んでも実感します)
2.日本人の非正規雇用の現状
2-1.非正規雇用の割合は、どれだけ増えたのか?
過去と現在で、日本人の非正規雇用の割合を比較すると、下のようになります。
- 1984年…15.3%
- 1994年…20.3%
- 2004年…33.7%
- 2014年…37.4%
…という風です。10年ごとの区切りでいうと―。
- 84年~94年…5%増加
- 94年~04年…13.4%増加
- 04年~14年…3.7%増加
…となっています。つまり、急激に増加したのは、「90年代半ば~2000年代半ばということですね。フリーター・派遣社員という言葉が完全に定着したのも、やはりこの頃からでしょう。
2-2.「不本意で非正規になった」人の割合は?
非正規雇用の場合―。
- 自分の意志でなった
- 不本意になった
という2通りがありますが、そのうち後者を「不本意非正規」と呼びます。不本意非正規の人の割合は、年代別に下のようになっています。
- 15才~24才…15.1%
- 25才~34才…28.4%
- 35才~44才…18.7%
- 45才~54才…18.3%
- 55才~64才…16.9%
- 65才以上…8.8%
- 全体平均…18.1%
…という風です。ダントツで「不本意」の割合が高いのは、25才~34才の世代ですね。ここだけ突出して高いのは、少々興味深いです。というのは―。
- 15才~24才なら「自分で選んだ」場合が多いので、不本意でないことはわかる
- 「65才以上」も、非正規雇用がむしろ当たり前なので、不本意率が低いのはわかる
- しかし、それ以外の世代だったら「全員、不本意」なはず
- 何で「25才~34才」だけが、高いのか
…ということです。「35才以上」で非正規雇用だったら、誰だって不本意なはずでしょう。それなのにこうなる理由があるとしたら―。
- 正社員の仕事を探し続けた結果「もう、自分にはない」とわかり、諦めている
- そもそも「最初から正社員になりたがらない」ような人しか、35才でも非正規雇用になったりしない
という2通りの理由が考えられます。個人的には、ほとんど人は上に該当するかと思います。逆に、少数派ではあるでしょうが、後者は興味深いですね。
2-3.「現状が不本意である」というのは良いこと
人生はそれぞれですが、それでも「35才で非正規雇用という状態を不本意に思わない」というのは、個人的にどうかと思います。
「正社員がいい」と言っているわけではありません。たとえば「35才で起業している」なら、その方が稼げるチャンスも、大きな仕事をするチャンスも大きく、良いと思います(もちろん、人によりますが)。
そのように「起業している」ならともかく「ただのフリーター・アルバイトで、35才でもそれを不本意に思わない」というのは、やはり問題があるでしょう。そういう「問題意識が低い人」だから、その年令でも非正規雇用に甘んじている…という可能性が高いです。
ここから言えることは「現状を不本意に思う」というのは、状況によってはいいことということです。もちろん「足るを知る」という精神は大事なのですが、「楽しみつつ、現状に不足を感じる」というのは良いことだと考えます。
要は何にでも「善玉と悪玉がある」ということですね。以前にヤミ金からお金を借りてもいいケースというのを書きましたが、ここでは沖縄の商店街で歓迎されている「善玉のヤミ金融(というか高利貸し)」について書いています。
その他、肌の常在菌でも何でも同じですが、世界のすべてにおいて「善玉と悪玉」があるのではないかと思います。あるいは単独では、善玉・悪玉とはっきり決まっているわけではなく、何かとの融合によって、善にも悪にもなるのだと思います。
ということで「吾唯足るを知る」という境地で「悟った心境」になるのもいいですが、時には「不満を覚える」というのも、大事にしたいと思います。
3.アルバイトの借入審査についての補足
3-1.銀行ではアルバイト・フリーターは借入不可?
以前の銀行カードローンでは「アルバイト・フリーター・パート」というだけで借り入れできない…ということもありました。たとえばオリックス銀行カードローンなどは「年収200万円以上」という融資条件を設けていたので、アルバイトの人は実質借り入れできない、という状態でした。
(アルバイトで年収200万円を超えるというのは、かなり難しいですからね)
ただ、これは「日本人がまだ豊かで、銀行にも余裕があった時代」の話です。今はもう―。
- 日本人全体が貧しくなり、非正規雇用が増えた
- だから、フリーター・アルバイトの人にも融資しなければ、借り手がいない
- また、フリーターという職業に対する偏見も薄れた
…ということで、銀行カードローンでもアルバイト・フリーターの人々に対して、柔軟に融資しているのです。ということで、たまにウェブ上で見かけるフリーター・アルバイト・パートは、銀行のキャッシングでは借り入れできないというのは、「古い情報」と考えてください(もちろん、やや審査に通りにくいのは確かですが)。
3-2.アルバイトは、限度額いくらまで借入可能?
アルバイト・フリーターでキャッシングできる限度額―。これは大体「10万円~50万円」です。
- 月収5万円…限度額10万円
- 月収10万円…限度額30万円
- 月収15万円…限度額50万円
…というのが、初回のキャッシングの大体の融資枠…と考えてください。もちろん、その消費者金融や銀行カードローンによって「その時々の経営状況」などが絡んできますから、あくまで目安です。
(契約の少ない月、資金に余裕がある月などは、かなり多めに限度額をもらえることもあります)
ということであくまで目安ですが、とりあえず、アルバイト・フリーターの方の融資極度額は、上のような感じで設定される…と思ってください。
3-3.「年収の3分の1」までは、めったに借りられない
キャッシングには「総量規制」というルールがあります。これは年収の3分の1までしか借りられないというもの。貸金業法のルールなので、銀行カードローンやクレジットカードのショッピング枠には適用されず、消費者金融やクレジットカードの現金借り入れに適用されます。
で、この総量規制のルールがあるので、「年収の3分の1までは借りられる」と思っている人が多いですが、それは違います。これは「あくまで、最大で3分の1まで」ということ。
初めてのキャッシングで年収の3分の1まで融資してもらえる…ということはまずありません。初回は年収の「10分の1~5分の1」…というのが基本です。
そうしてまず小さい融資枠から借り入れを始めて、それで遅れずに返済してクレジットヒストリーを構築したら、それで融資限度額が増えていく…という流れです。なので、特に初めてキャッシングする人は「年収の3分の1まで借りられる」という期待はしないでください。
4.参考文献&サイト一覧
- 厚生労働省「非正規雇用の現状と課題」(2015年11月9日、WEB掲載)
- http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000103648.pdf
- 非正規雇用(不本意含む)の人数、割合について、参考
- 小林幹男(2009)『「貸せない」金融』角川SSコミュニケーションズ
- GEの資金調達・沖縄の商店街の例などで、参考
- レファレンス協同データベース「吾唯足知の意味を知りたい。」
- http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000024584
- 「吾唯足るを知る」の語源・出典・由来についての、詳細な調査。「茶席で用いられた禅語」というのが、正しい答えらしい(『茶席の禅語大辞典』)。しかし、釈迦の臨終時の『仏遺教経』が由来とする説、松尾芭蕉・水戸光圀などの言葉…という説もある(芭蕉・水戸黄門はおそらく嘘)
- カーネル・サンダース(2013)『カーネル・サンダース自伝』
- カーネル・サンダースが「高利貸しから事業資金を借りていた」ことについて
- http://japan.kfc.co.jp/tale/pdf/note.pdf(KFC公式サイトで、無料で読める)
- 平野卿子(2013)『肌断食 ―スキンケア、やめました』河出書房新社
- 肌の常在菌の善玉・悪玉について(常在菌も含め、肌の機能をそのまま活かすため、スキンケアやシャンプーなどを一切やめるのが良い、という内容。筆者も実践しているが、確かに有効)
- 湯澤剛(2015)『ある日突然40億円の借金を背負う―それでも人生はなんとかなる。』PHP研究所
- 父親の事業の継承で、エリートサラリーマンから突然「40億円の借金」を抱えてしまった筆者の実話。
- 金森重樹(2009)『借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記』大和書房
- 膨大な借金を背負っても、平然と熟睡していた金森氏の凄さを実感する(彼については賛否両論があるが)
- 長谷部誠(2011)『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』幻冬舎
- 強力なフリーキックを蹴られるわけでもない、突出したテクニックもない―。そんな「特徴のない」長谷部が、世界のトップレベルで活躍し続ける理由。「冷静さ」がどれだけ重要かわかる本。